オープン・アクセス・オペレーター
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オープン・アクセス・オペレーターは、列車運行会社のうちフランチャイズ方式によらないものである。ヨーロッパ諸国では、欧州連合 (EU) の指令により、「上下分離方式」と「オープン・アクセス」が採用されている。
上下分離方式では、鉄道事業の経営主体を鉄道施設(インフラストラクチャー)の保有・維持管理主体と列車の運行主体に分離する。国家機関または国家資本による事業体が、鉄道施設管理者(en:Railway infrastructure manager)となり、線路などの固定資産を国有財産(公共用財産)として保有し、維持管理する。列車の運行を引き受けた鉄道事業体(railway undertaking[1])は、鉄道施設管理者に線路使用料を支払い、列車の運行枠(en:train path)を買い取って運行する。
鉄道分野の「オープン・アクセス」とは、既存のネットワークを利用した鉄道事業への新規参入を自由化することであり、ネットワークを利用する権利を認め、国有鉄道などの既存事業者以外の第三者にも広く開放する競争政策(オープンネットワーク化)を指す[2]。EUでは、オープンネットワーク政策によって、1990年代から鉄道、情報通信、電力・ガスなどのネットワーク型公益事業の市場を自由化し、競争を促進し、欧州単一市場の形成を図った[3]。
オープン・アクセス・オペレーターは、鉄道車両を保有して鉄道輸送を営む場合もあれば、鉄道車両を賃貸して鉄道輸送を営む場合もある[4]。また、自ら動力車を使って列車制御を行う場合とそうでない場合がある[4]。
イギリスの事例
[編集]- ユーロスター
- グランド・セントラル
- ヒースロー・エクスプレス
- ヒースロー・コネクト
- ハル・トレインズ
- ルモ
- プレ・メトロ・オペレーションズ(スタウアブリッジ・タウン支線の運行を担当)
他国の事例
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オーストリア
[編集]- ウェストバーン(WESTBahn)
フランス
[編集]ドイツ
[編集]韓国
[編集]日本の事例
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脚注
[編集]- ^ (英語) DIRECTIVE 2004/49/EC OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 29 April 2004 on safety on the Community's railways and amending Council Directive 95/18/EC on the licensing of railway undertakings and Directive 2001/14/EC on the allocation of railway infrastructure capacity and the levying of charges for the use of railway infrastructure and safety certification (Railway Safety Directive), 164, (2004-04-29) 2023年12月22日閲覧。
- ^ 菅野貴樹「鉄道事業における競争政策--第三者の参入についての一考察」『商学討究』第48巻第1号、小樽商科大学、1997年7月、195-221頁、ISSN 04748638、NAID 110000231835、NCID AN00114062、2021年5月1日閲覧。
- ^ 山本哲三「ネットワーク産業のアンバンドリング問題」『早稲田商学』第425号、早稲田商学同攻会、2010年9月、69-120頁、ISSN 03873404、NAID 40017383170、2021年6月1日閲覧。
- ^ a b 菅野貴樹「鉄道事業における競争政策--第三者の参入についての一考察」『商学討究』第48巻第1号、小樽商科大学、1997年7月、195-221頁、ISSN 04748638、NAID 110000231835、NCID AN00114062、2021年5月1日閲覧。