エーリアン殺人事件
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『エーリアン殺人事件』(エーリアンさつじんじけん)は栗本薫のパロディ・SF小説。
『スター・ウォーズ』、新撰組、『レンズマン』、『うる星やつら』、『パタリロ!』など、古今東西の小説や映画、マンガやアニメをモチーフとして、ダジャレを中心に徹底的にパロディ化したコメディSFである。
発表経過
[編集]『野性時代』1981年1月号から4月号に連載されたのち、同年6月5日に角川書店から単行本(ISBN 4-04-872308-1)が刊行された。のち、1982年5月10日に角川文庫版(ISBN 4-04-150002-8)が、1998年10月18日はハルキ文庫版(ISBN 4-89456-455-6)が刊行されている。表紙は、単行本版を大竹雄介、角川文庫版を高信太郎、ハルキ文庫版をイシカワケンイチが担当している。
あらすじ
[編集]宇宙の果てを航行する巨大宇宙船シーラカンス号が、ミレニアム・マザコン号からの遭難信号を受信した。吸引ビームで曳航し、無事にマザコン号を収納したものの、マザコン号に捕獲されていたベム、残忍かつ凶悪無比で知られる男性性器型エーリアンが逃亡し、シーラカンス号に潜伏するという事件が起こってしまう。
事態を重く見たシーラカンス号船長・近藤イサミは、二等宙航士ルーク・ジョニーウォーカーをエーリアン捜索隊長に任命する。だが、捜索を開始する間もなく、シーラカンス号の乗組員たちが次々とエーリアンの餌食になっていく。巨大宇宙船を揺るがす、このてんやわんやの大騒動は、次第にとんでもない方向へ発展していく。
主要な登場人物
[編集]- ルーク・ジョニーウォーカー
- 巨大宇宙船シーラカンス号の二等宙航士。ミルクがわりに酒を飲んで育ったアルコール中毒者。乗組員の中で唯一、ロボット言語を理解することができる。
- ミリアム
- シーラカンス号乗組員。ルークの指導社員。美人度も可愛さも女性としての成熟度も中位で、あだ名はミディアム。へそを押されると無抵抗になる。
- オビワン・ヘノービ
- シーラカンス号の船医。三度の飯より注射が好き。
- K-18
- シーラカンス号に搭載されている旧式のロボット。発声器官を外されてしまったため、電子音しか出せないが、なぜかルークにだけは言葉が通じるらしい。
- プッシュボタンお竜
- 遭難船《ミレニアム・マザコン》号の船長。ベム捕獲請負業を営む。ガラガラな悪声だが、見た目はグラマラスな絶世の美女。
- ダイバッカ
- お竜の相棒。巨大なバルスームの大白猿。体に似合わず、極めて臆病。
- 近藤イサミ
- シーラカンス号船長。局長と呼ばれることを好む。土方とは昔なじみで×××な間柄。
- 沖田総司
- シーラカンス号の宙航士。猫アレルギーの喘息持ち。
- 土方
- シーラカンス号の副長。足音を立てない。近藤船長の昔なじみで×××な間柄。
- カモ・セリザワ
- シーラカンス号の首席エンジニア兼機関部長。ルークに懸想している。
- ジョーンズ
- シーラカンス号で飼っているクァール。電気を起こす猫の親戚のような動物。漏電などを敏感にかぎつける。
- スポック
- シーラカンス号のコンピュータ室長。アラカン星人で、フクメンクロイカに寄生されるとクラマテングに変身する。「スポック博士の育児書」というベストセラーの著者。
- ゴールデンボール・キニスン
- 元宇宙パトロールの遠近両用レンズマン。桜吹雪に囲まれたホヤの遠近両用レンズが背中に埋め込まれている。