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エルミート多項式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

エルミート多項式(-たこうしき、: Hermite polynomial)は、常微分方程式

を満たす多項式のことを言う[1][2]。 またこの微分方程式はスツルム=リウヴィル型微分方程式の一つである。

エルミート多項式は重み関数英語版として、次の直交性を持つ[3]

ここではクロネッカーのデルタである(のとき1, それ以外では0)。

ロドリゲスの公式で表すと[4]

これにより、エルミート多項式は以下の漸化式を満たすことがわかる。

母関数

である[5]周回積分で表すと[6]

ここで は原点を囲む反時計回りの経路である。

陽に表せば[7]

である。ここで床関数である。 最初の幾つかを挙げると、

エルミート多項式は量子化された調和振動子波動関数の一部としてその姿を現す。 また、正規関数のフーリエ共役関数もまた正規関数であることを示す[8]

脚注

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  1. ^ 伏見康治 1943, p. 160, III章 25節 Hermite多項式, Hermite函数 (25.3).
  2. ^ 永宮健夫「微分方程式論」(河出書房応用数学講座第二巻)
  3. ^ DLMF: 18.3 Definitions”. NIST Digital Library of Mathematical Functions. NIST (2020年3月15日). 2020年5月13日閲覧。
  4. ^ DLMF: 18.5 Explicit Representations”. NIST Digital Library of Mathematical Functions. NIST (2020年3月15日). 2020年5月13日閲覧。
  5. ^ 伏見康治 1943, p. 159, III章 25節 Hermite多項式, Hermite函数 (25.1).
  6. ^ DLMF: 18.10 Integral Representations”. NIST Digital Library of Mathematical Functions. NIST (2020年3月15日). 2020年5月13日閲覧。
  7. ^ DLMF: 18.5 Explicit Representations”. NIST Digital Library of Mathematical Functions. NIST (2020年3月15日). 2020年5月13日閲覧。
  8. ^ 寺澤寛一今井功『定積分及Fourier級数』河出書房〈応用数学講座第五巻〉、1945年。 

参考文献

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  • 伏見康治『確率論及統計論』河出書房、1943年。ISBN 9784874720127 

関連項目

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