イルコッタ
表示
イルコッタ Irkotta | |
---|---|
イルコッタを詰めたラビオリ | |
原料 |
乳(羊乳、山羊乳、牛乳)、 塩化カルシウム(海水) |
原産国 | マルタ |
形状 | カード |
イルコッタ(マルタ語: Irkotta)は、マルタのチーズ。
イタリアのチーズであるリコッタと混同されるが[注 1]、ホエーを使用せず温めた乳に塩化カルシウムを加えてカード状にしたものである[2][3]。原型としては、19世紀の乳[注 2]に沸騰した海水を加えて40分かき混ぜて凝固させ、漉し器でホエーとイルコッタに分離するものが知られている[1][4]。21世紀には、牛乳を使用したものも製造されている[注 3]。
リコッタと同様に脂肪分が少ないチーズである[2][3]。様々な料理に使われる他、ディップとしてそのまま使用されたり、クリームチーズの代用とされるなどの方法で食される[2][3]。製造過程で海水を用いるため、軽い塩味がするチーズとなっている[6]。
マルタの欧州連合加盟に際し、ジュベイナ(羊乳か山羊乳から作られるゴゾ島のチーズ)と共に伝統的なチーズとして保護されている[7][6]。
キルコップでは、2010年よりイルコッタを取り上げた祭りであるイルコッタフェスト(Irkotta Fest)が開催されている[4][8]。
脚注
[編集]- ^ なお、イルコッタの英語訳としてもリコッタが用いられる。例:マルタ島南部キルコップで行われるイルコッタフェスト(Irkotta Fest)の英語訳がリコッタ・フェスティバルとなる[1]。
- ^ 当時使用されていたのは羊乳または山羊乳[1]。
- ^ 牛乳を使用したイルコッタの例[5]。
出典
[編集]- ^ a b c “Spring Ricottafest at Around Kirkop Malta”. What's On Malta. 2015年10月31日閲覧。
- ^ a b c “Italian ricotta and Maltese irkotta - are they the same?”. マルタ・トゥデイ (2012年9月10日). 2015年10月31日閲覧。
- ^ a b c “Cheese”. ベンナ. 2015年10月31日閲覧。
- ^ a b “Kirkop recalls traditional dairy products”. タイムズ・オブ・マルタ (2010年5月23日). 2015年11月2日閲覧。
- ^ “Hanini Ricotta Launch”. Magro (2010年1月10日). 2015年11月1日閲覧。
- ^ a b Claudia Calleja (2009年7月28日). “Say cheese”. タイムズ・オブ・マルタ. 2015年11月2日閲覧。
- ^ Edward Demicoli、Carmel Attard (2003-02). “The safety of agricultural food”. Aggornat Special Edition (22): 2 2015年7月9日閲覧。.
- ^ “IRKOTTA FEST - ĦAL KIRKOP”. マルタ. 2015年11月1日閲覧。