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アルプス颪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルプス颪
Blind Husbands
白黒ポスター(1919年)
監督 エリッヒ・フォン・シュトロハイム
脚本 エリッヒ・フォン・シュトロハイム
原作 エリッヒ・フォン・シュトロハイム
製作 エリッヒ・フォン・シュトロハイム
出演者 サム・ド・グラッス英語版
フランセリア・ビリントン英語版
エリッヒ・フォン・シュトロハイム
ギブソン・ゴーランド英語版
撮影 ベン・F・レイノルズ
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・フィルム・ マニュファクチュアリング・カンパニー
公開 アメリカ合衆国の旗 1919年12月7日
日本の旗 1920年2月14日[1]
上映時間 91分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 サイレント英語インタータイトル
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フォン・ステューベン中尉に扮したシュトロハイム
本編(英語字幕)

アルプス颪』(アルプスおろし、Blind Husbands)とは、1919年公開のアメリカ合衆国ドラマ映画エリッヒ・フォン・シュトロハイムが自作『The Pinnacle』[注 1]を自身で映画化した[2][3]

作品は現存し、ニューヨーク近代美術館他にアーカイブされている[2]

あらすじ

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アメリカ人観光客で賑わう東アルプス山脈の麓、コルティーナ・ダンペッツォの小さな村を外科医のアームストロング夫妻が訪れる。夫ロバートの目的は登山。妻マーガレットは蚊帳の外で、アツアツの新婚カップルを見て寂しい思いをする。

そんなマーガレットに言い寄ってくる男がいた。酒と女と歌をこよなく愛するオーストリア軍人フォン・ステューベン中尉である。急患の治療や遭難者の救助に忙しい夫はそうとも知らず中尉に妻の相手をしてくれるよう頼む。中尉はこれ幸いと妻を口説きまくる。

ドロミーティ山頂登山を控えたある晩、夫は偶然、妻と中尉の密通を匂わせる手紙を見つけ、動揺する。夫の疑心は、山小屋でさらに深まる。そして、夫と中尉は二人で山頂を目指す。

登攀は成功し、頂上に辿り着いた二人。そこで夫は手紙を持ち出し、中尉に質問しようとするが、手紙を崖下に落としてしまう。激しい言い争いの末、夫は中尉に言う。「妻はおまえとどこかに行くんだろう。本当のことを言え。さもないとここから突き落とすぞ」。中尉は「そうだ」と答える。経験が浅く単独で山から下りれない中尉を残し、夫はひとりで下山する。しかし、途中で手紙を見つける。あたらめて手紙を読むと、中尉の言ったことは嘘だった。中尉を助けるため、山頂に引き返そうとするが夫は滑落する。

夫は友人でガイドのセップに救助されるが、中尉は足を滑らせて転落死する。

夫婦が村を離れる時、セップが夫にこう忠告する。「奥さんを大切に。俺は世間のことはよく知らない。でも奥さんに何が必要かは知ってる。それは"愛"だ」

キャスト

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脚注

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注釈

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  1. ^ Arthur Lennig著『Stroheim』によると存在しない小説

出典

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  1. ^ 東京朝日新聞 1920年(大正9年)2月14日4面 帝国館の広告
  2. ^ a b Progressive Silent Film List: Blind Husbands”. Silent Era. 2020年2月26日閲覧。
  3. ^ The American Film Institute Catalog Feature Films: 1911-20 by The American Film Institute, c.1988

外部リンク

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