SiteAdvisor

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
McAfee WebAdvisor


開発元 マカフィー
初版 2006年4月
対応OS クロスプラットフォーム
公式サイト 公式サイト
テンプレートを表示

McAfee SiteAdvisor(マカフィー サイトアドバイザー)は、ウェブサイトにおけるマルウェアなどの警告をするサービスである。ウェブサイトを7段階に評価する。日本語を含む20以上の言語に対応している。現在はエンタープライズ向けを除き、エンドユーザー向けはMcAfee WebAdvisor(マカフィー ウェブアドバイザー)に名称が変更されている。

概要[編集]

ウェブクローラで見つけたウェブサイトマルウェアスパムがないかどうかをテストすることで、ウェブサイトの安全性を報告する。

元々はマサチューセッツ工科大学(MIT)発のスタートアップ企業(ベンチャー企業)であるSiteAdvisor, Inc.によって開発され、いわゆるハッカソンの一つであるコードコン(英語版)において、2006年2月10日に発表された[1][2]。同年4月5日マカフィーによって同社が買収されて以後、マカフィーが開発を手掛けている[3]。以来、一部のサイトに対する不適切な評価や、その苦情解決に要する時間の長さが批判の対象となることもあった。

Internet ExplorerMozilla FirefoxおよびMicrosoft社のMicrosoft Edge上で動作する。

2014年10月中旬頃までは、マカフィーのウェブサイトにURLを送信することで利用できたが、現在はダウンロードしたブラウザ拡張機能を通して利用できるようになった[4][要出典]

サイトは、大きく「安全」(緑の「」)、「注意」(黄色の「!」)、「危険」(赤の「×」)の3段階で評価される。

SiteAdvisor LIVE[編集]

McAfee SiteAdvisorの有料版である「McAfee SiteAdvisor LIVE」(マカフィー・サイトアドバイザーライブ)は、マカフィー トータルプロテクションに含まれており、以下の機能が追加されている。

  • ダウンロード保護 - SiteAdvisor LIVE は、SiteAdvisorによるダウンロードしたファイルのスキャンレベルをユーザーが調整することが可能となった。これは、ユーザーが設定したレベルに応じて、危険であると考えられるファイルのダウンロードを停止する。オフにすることもできる。
  • 保護モード - 「注意」もしくは「危険」と判定されたウェブサイトへのアクセスやダウンロードを防ぐために、サイトアドバイザーにパスワードを設定することができる。このパスワードは、保護モードが有効になった後、サイトアドバイザーの設定を変更する際にも必要となる。

マカフィーは、エンドユーザーだけでなく、「McAfee SECURE」プログラムに参加するウェブサイトの所有者にもサイトアドバイザーライブを販売している。

利用者[編集]

2010年12月現在、マカフィーのマーケティング資料によると、McAfee SiteAdvisorは3億5千万回インストールされている。しかし、Yahoo!のような検索エンジンとの契約もあるため、実際にはさらに多くの利用者がいると考えられる。

追加機能[編集]

  • ウェブメールインスタントメッセージのリンクを評価
  • コンピューターに悪影響を及ぼす可能性のあるサイトを警告
  • リンクを共有する際にURLを安全に短縮することが可能
  • フィッシング詐欺個人情報漏洩の可能性があるサイトへの警告
  • 保護モードが有効な場合、ユーザーが「危険」もしくは「注意」のサイトにアクセスを試みた場合に警告を表示するマカフィーのリダイレクトページに誘導。

批判[編集]

偽陰性[編集]

例え、サイトアドバイザーのテストが100%正確であったとしても、「安全」評価はそのサイトの確実な安全性を保証するものではない。マルウェア悪意のあるコードは、ブラウザの悪用によってウェブサイト上で大量かつ急速に広がることが多いため、「安全」評価も最新のものとは限らず、「偽陰性」の誤った安全性情報を提供する可能性がある[5]

TrustedSource[編集]

McAfee SiteAdvisorは「Trustedsource」というマカフィーの評価システムを採用している。マカフィーのActive Protection(Artemis)システムと同様、「クラウド」上で動作するインテリジェンスソフトウェアとして、ウェブサイトに関する最新の情報を得ている[要出典]。このシステムの詳細は明らかにされていない。

[編集]

  • アメリカのニュース雑誌Time』は2006年の「クールなウェブサイト50選」(50 coolest websites)に「http://www.siteadvisor.com/ SiteAdvisor.com」を選出した[6]
  • アメリカの科学雑誌Popular Science』は2006年の「最優秀新製品賞」(Best of What's New)にSiteAdvisorを選出した[7]
  • アメリカのコンピュータ雑誌PC World(英語版)はSiteAdvisorを「2007年の優秀製品100選」(The 100 Best Products of 2007)の15位に選出した[8]

脚注[編集]

  1. ^ McAfee acquires MIT startup SiteAdvisor at Digital...”. 2021年10月4日閲覧。
  2. ^ CodeCon 2006 Program”. 2008年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月4日閲覧。
  3. ^ Dixon, Chris (2006年9月5日). “Taking SiteAdvisor to the Next Level”. 2006年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年9月5日閲覧。
  4. ^ Internet Archive Wayback Machine from Oct 12, 2014 shows "View Report Now" option”. 2014年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月4日閲覧。
  5. ^ PC-pwning infection hits 30,000 legit websites”. 2009年7月18日閲覧。
  6. ^ “SiteAdvisor's entry in Time's 50 coolest websites of 2005”. (2006年8月3日). オリジナルの2006年8月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20060819180431/http://www.time.com/time/business/article/0,8599,1222614,00.html#mcafeesiteadvisor 2006年10月13日閲覧。 
  7. ^ SiteAdvisor's entry in Popular Science's Best of What's New 2006”. 2007年4月20日閲覧。
  8. ^ PC World's list of "The 100 Best Products of 2007"”. 2007年5月23日閲覧。

外部リンク[編集]