SEGAHIKARU

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SEGAHIKARUセガヒカル/ヒカル)は、セガ(後のセガ・インタラクティブ)が開発したアーケードゲーム基板

概要[編集]

常にアーケードゲーム基板の最高峰を目指してきた、MODELシリーズの延長線上に位置するセガ完全オリジナルCGボード。コストパフォーマンスよりも最高性能を重視している。基板全面に多数のカスタムチップを搭載した豪華な構成になっている。業界で初めてフォンシェーディングを実現し、ジオメトリ機能や各種エフェクト機能をハードウェア機能でサポートしているためCPUにかかる負担が少ない。半透明ポリゴン処理能力はNAOMIの4倍以上あり、重ね合わせることによって『消防士』のような独特の水や炎の表現が可能になる。またHIKARUの名前の由来にもなった光源数の多さは、フォンシェーディングと併用することによって発色の美しいCG映像を実現している。 サウンド機能はチップ、RAM容量ともNAOMIと同様の構成となっている。 価格がNAOMIと比べて高価なため、映像面の迫力を重視する専用大型筐体ゲームのみに使用された。

同ボード使用作品には描画表現の美しい個性的なものが揃っており、異色のハイエンド基板としてマニアには知られている。しかし、セガの主力基板がMODEL3からNAOMIへ移行する時期に登場しただけに、『電脳戦機バーチャロン フォース』という代表作はあるものの、全体的な作品数は少なく一般的な知名度は低い。また、稼働開始から9年の時を経てようやく家庭用移植が実現した前述の『バーチャロンフォース』を除いて家庭用移植されているタイトルが一切ないため、経年によりインカムが落ちている現在では店舗にてプレイできる作品はかなり少なくなっていると同時に、部品調達難に伴い、修理サポートは2017年3月31日を以って終了した[1]

SEGAHIKARUはアーケードの最高峰を目指して開発された基板であったが、2000年3月4日に発売されたPlayStation 2に性能面で抜かれている。例えば、公称スペック上の浮動小数点演算性能ではPlayStation 2に2.2倍以上の差を付けられている上に、独立したGPUも設けられていない。

本基板は、NAOMIのバージョンアップ版であるNAOMI2を除いた場合、セガがシステムアーキテクチャを含めて独自に設計した最後の基板となった。同時期に登場したNAOMIもセガ独自の設計であるものの、ドリームキャストの設計の転用で作られているように、以降のアーケードゲームでは家庭用ゲーム機(ハード)パソコン(PC)システムアーキテクチャを転用した基板が主流となって行き(以降のセガとしては前者にXbox互換のChihiro、後者にLinuxやWindows OSベースのLINDBERGHなどがある)、本基板のようなアーケードゲーム専用のシステムアーキテクチャを持つ基板は姿を消して行った。

スペック[編集]

  • CPU : SH-4 128bitグラフィック内蔵RISC CPU 動作周波数200MHz 360MIPS/1.4GFLOPS 2個搭載
  • RAM : 64MB
  • VRAM :28MB
  • サウンド : スーパーインテリジェントプロセッサ, 32bit RISC CPU内蔵(64チャンネルADPCM)
  • サウンドRAM : 8MB
  • 搭載可能ROM容量 : 最大352MB
  • 最大同時発色数 : 約1677万色
  • 解像度 : 24kHz 496×384、31kHz 640×480
  • ポリゴン表示能力 : 200万/秒
  • シェーディング : フォンシェーディング
  • 光源種類 : 平行光源、点光源、スポットライト
  • 光源数 : 最大1024光源/シーン、最大4光源/ポリゴン
  • ウインドウ機能 : 8面
  • 拡張機能 : 対戦通信機能、Audio4チャンネル拡張機能、PCI, MIDI, RS-232C
  • その他 : ビットマップ面(最大2面)、カレンダ機能、Dual Monitor機能(24kHz時)、JAMMA VIDEO規格

作品リスト[編集]

参考文献[編集]

  • 石井ぜんじ/宇佐太郎/氏家雅紀著、『セガ・アーケード・ヒストリー』、エンターブレイン、ISBN 4-7577-0790-8

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 弊社製品保守対応の終了についてセガ・インタラクティブ、セガ・ロジスティクスサービス 2016年11月