R-37 (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
R-37
MAKS Airshow 2013 (Ramenskoye Airport, Russia) (524-21).jpg
2013年のMAKSに出品されたR-37M
種類 長距離空対空ミサイル
製造国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦ロシアの旗 ロシア
設計 ヴィーンペル科学製造連合
製造 戦術ミサイル製造会社ru
性能諸元
ミサイル直径 0.38m
ミサイル全長 4.06m
ミサイル全幅 0.72m
ミサイル重量 600kg
弾頭 HE破片効果(60kg)
信管 アクティブレーダー+接触
射程

200km[1]

300km - 400km(ブースター装備時)
射高 15-25000m
推進方式 固体燃料ロケット
目標捜索装置
  • 9B-1388(R-37)
  • 9B-1103M-350(R-37M)
誘導方式 初期誘導:慣性誘導+データリンク誘導
中間誘導:セミアクティブ・レーダー・ホーミング(SARH)
終端誘導:アクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)
飛翔速度 M6
テンプレートを表示

R-37ロシア語: Р-37К-37)は、ロシア連邦ヴィーンペル科学製造連合で開発された空対空ミサイルNATOコードネームはAA-X-13(R-37)、AA-13 Arrow(R-37M)[2]。開発名称はIzdeliye 610(イズジェリェ-610)。MiG-31Mの次期主武装として、R-33(AA-9 Amos)を基に開発された。

概要[編集]

側面図

R-37はMiG-31M向けに1983年より始められ、1988年に最初のテストが行われた。この際ミサイルは誘導装置を搭載せず、オートパイロットで飛行した。1989年には誘導装置のテストも開始され、1994年4月には304km離れた目標に命中している。しかし、経済の混乱に伴う予算不足やシーカーなどのコンポーネントを供給していたウクライナの独立によりそれらの国産化が必要になるなど開発は遅れ、1997年のMAKSに展示されたものの、翌年の1998年に開発がいったん停止された。その後2006年にMiG-31BM用としての開発を再開している[3][4]。これはR-37Mと呼ばれ、2011年MAKSにおいて初めて公開された。

R-37は、R-33をベースに終端誘導方式にアクティブレーダーホーミングを追加した改良型で、慣性誘導+データリンクによる指令誘導で目標を追尾、中間誘導でセミアクティブレーダー誘導に切り替わり、目標へ約25kmのところで終端アクティブレーダー誘導に切り替え、目標を撃墜する。また、指令誘導の必要ない射程であれば撃ち放し能力を持ち、この場合の距離は約75kmである[5]ミサイル発射後に誘導することも可能である。

R-37は、AIM-54 フェニックスよりもさらに大きく重い(フェニックスと比べて全長が14cm長く、150kg重い)大型空対空ミサイルであり、機動性は8G程度である。そのため、爆撃機の迎撃や(AWACSから数百km離れた場所を巡回するHAVCAPが存在するため現実的かどうかは別にして)、AWACSを護衛機の手が届かない遠距離から撃ち落とすのが主な用途だと思われる。実際、2011年のMAKSで公開された映像内ではこのような運用がされているのが見受けられる[6]

派生型[編集]

R-37
基本型。試験用として何基かが製造されたもの、前述の理由から量産されず、後述のR-37Mに吸収された。
R-37M
R-37として初めて量産された形式。開発名称はIzdeliye 610M(イズジェリェ-610M)。投棄式のロケットブースターを装着することで射程を300 - 400kmに延長が可能とされる[7][5]。R-37がMiG-31での運用に特化していたのに対し、R-37Mは、Su-35T-50といった他の航空機に統合される可能性がある[8]
R-37ME(RVV-BD)
MAKS-2011で発表された輸出型。開発名称はIzdeliye 620(イズジェリェ-620)。
RVV-BD-UD
整備などの訓練用。
RVV-BD-STR
弾頭を装備しない戦闘訓練用。
RVV-BD-SD
RVV-BD-GM
飛行研究型。
Izdeliye 810
R-37MをベースにPAK FAのウェポンベイに搭載できるよう中央の翼を除去するなどした改良型[9]。開発中であり試験は、2014年から2015年に予定されている[10]

搭載機[編集]

搭載改修を施された機体は前脚扉の形状が変更され、中央線上に配置されるミサイルのフェアリングとなっている[11][12]

出典[編集]

外部リンク[編集]