D型肝炎
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D型肝炎(Dがたかんえん、英: hepatitis D)は、ウイルス性肝炎の一種で、小さな円形のRNAウイルスであるD型肝炎ウイルス(HDV、デルタ肝炎ウイルス)に起因する疾患である。このウイルスは(遺伝子的に)不完全な複製であり、したがって、別のウイルスと共存しなければ自己増殖しえない。ヒトでは、この共存現象が原則としてB型肝炎ウイルスの感染下でのみ起こる[1][2]。この伝染が同時に起こった場合、同時感染(coinfection)と呼び、以前B型肝炎に感染した細胞にD型肝炎ウイルスが感染した場合は、重複感染(superinfection)と呼ぶ。
重複感染や共同感染はB型肝炎による肝障害をより深刻に悪化させ、肝硬変や肝細胞癌(肝がん)を引き起こす可能性がある。
アマゾンで初めて確認されたLábrea熱と呼ばれる熱帯熱は、D型肝炎の一種であることが確認された。
予防法
[編集]B型肝炎ワクチンの接種[2]。
治療法
[編集]治療法は、B型肝炎の治療に準じるが[2]、B型肝炎に有効なラミブジンの効果はない[1]。
脚注
[編集]- ^ a b イヤーノート 2015: 内科・外科編 B-33 メディック・メディア ISBN 978-4896325102
- ^ a b c 病気がみえるVol.1 「消化器」第4版 P190 メディックメディア社発行 ISBN 978-4896323245