Bitcasa

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Bitcasa
開発元 Bitcasa, Inc.
初版 2011年9月
対応OS Microsoft Windows
OS X
Linux
iOS
Android
サポート状況 現行
種別 クラウドストレージ
公式サイト www.bitcasa.com
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Bitcasa(ビットカーサ)とは2011年に設立されたアメリカベンチャー企業(Bitcasa, Inc.)であり、同社の提供する容量無制限データストレージクラウドサービスBitcasa Infinite Drive)の名称でもある [1][2]

企業概要[編集]

トニー・ゴーダ(Tony Gauda)CEOがケビン・ブラックハム(Kevin Blackham)及びジョエル・アンドレン(Joel Andren)と共に創設し、本社はカリフォルニア州マウンテンビューにある[3]。Bitcasaはかつてのマスターカードやモズィー(Mozy)の社員がホライズン・ベンチャーズ、ペリオン・ベンチャー・パートナーズ、サムスン・ベンチャーズ、アンドリーセン・ホロヴィッツといった投資会社の支援で設立している。2013年9月よりブライアン・タペッチ(Brian Taptich)がCEOを務める[4]

前述のとおり、Bitcasaはクラウドストレージを主要なサービスとして提供しているが、自前のデータセンターを所有しておらず、Amazon Web ServicesなどのWebサービスを利用しており、自身はソフトウェア開発に徹している[5]

沿革[編集]

2011年9月にサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disruptの最終選考に残ったことで発表され[6]、CrunchFundがBitcasaに投資した[6]

2012年6月、ベータ版を公開。12月には、Windows 8ユーザー向けのInfinite Drive、Androidユーザー向けのモバイルアプリケーションを発表した。

2013年2月5日に正式版のサービスを開始。無料ユーザーは容量10GB、月額10ドルか年額99ドルの使用料で容量無制限のオンラインストレージを使用できる[2](2月内は限定で初年額69ドルで容量無制限にアップグレードできた)。また、同日でiOSMacアプリケーションも公開されている。7月にはヨーロッパ[1]、日本時間8月28日付けで日本を含むアジアでサービスを開始した[7]。しかし、11月19日に料金体系の変更を発表し、無料プランの容量が10GBから5GBに半減、月額10ドル(または年額99ドル)のプランは容量無制限から1TB上限に、そしての容量無制限プランは月額99ドル(年額999ドル)として、実質的に値上げしている(ただし既に従前の容量無制限プランを契約済だったユーザーは、従来通りの容量が継続適用)。この理由についてBitcasaは、1TB以上の容量を使うユーザーが殆どいなかったと分析した上で、ユーザーは容量よりもユーザビリティを求めているためと説明した[8]

ストレージサービス[編集]

Bitcasaのオンラインストレージサービスは、クラウドで使う外付けハードディスクドライブであると表現しており、「容量が不足することは絶対にありません」とのキャッチコピーを掲げる[9]。外部ハードディスクドライブの感覚でBitcasaに保存しているデータの読み書きができるが、ローカルストレージとのリアルタイムなデータ同期は行われない点でDropboxなどの同期型オンラインストレージサービスとは異なる。これは、オンライン環境が前提となる「モバイル・ファースト[5]」で設計しているためであるが、ミラーリング機能を使うと、自動的・定期的にローカルデータをクラウドにバックアップできるため、同期型のサービスに近い運用もできる[1]

特許を取得しているアルゴリズムは重複する内容を識別することで実際のストレージ必要容量を減少させ、保存されたデータを暗号化すると報道されているが[10]、この特許は未だに明らかになっていない[11]

セキュリティ[編集]

全てのファイルは暗号化されてクラウドに保存されており、Bitcasa社員もアクセスできないとされる[2]。これは、ユーザーの使用しているデバイス上でデータファイルをブロック単位で分割し、それぞれを暗号化した後にBitcasaのクラウドストレージにアップロードしているためで、データの復元には「全てのブロック」「暗号化してクラウド上に保存しているデータファイルごとのブロックの組み合わせ記録(Bitcasaでは「マニフェスト」と呼称)」「ユーザーの暗号キー」の全てが必要となる仕組みである[5]。タペッチCEOは「Bitcasaが管理するデータは、たとえNSA(米国家安全保障局)にデータを提出しても、すぐには内容まで把握できないだろう」と述べ、ブロックやマニフェストを復元しても、ユーザーとデータのひも付けは相当困難であると説明している[5]

利用状況[編集]

2013年11月時点で、有料プランの利用者は160か国に及び、アメリカ以外では日本からの利用者が最大(アメリカ以外の利用者の25%)である[12]。また、Bitcasaに保存されているデータの総量は35PB以上であるが、1TB以上のデータを保存している利用者は5%以下である[12]

脚注[編集]

外部リンク[編集]