マングース科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。2400:2411:1380:4700:3c2c:e67:7fcf:68c8 (会話) による 2020年2月4日 (火) 10:47個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎人間との関係)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

マングース科
エジプトマングース
エジプトマングース Herpestes ichneumon
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 食肉目 Carnivora
亜目 : ネコ型亜目 Feliformia
: マングース科 Herpestidae
学名
Herpestidae Bonaparte, 1845[1]
和名
マングース科[2][3]

マングース科(マングースか、Herpestidae)は、哺乳綱食肉目に属する科。

分布

アフリカ大陸から東南アジアにかけて[4][5]

形態

尾は長く[4]、頭胴長よりも長い種もいる[5]。多くの種で明瞭な斑紋や斑点が入らないが[5]、シママングース類やミーアキャットは縞模様が入る[4]

耳介は小型[4][5]。歯列は門歯が上下6本、犬歯が上下2本、小臼歯が上顎6-8本、下顎4-8本、大臼歯が上顎4本、下顎2-4本で計34 - 40本[5]。肛門の周辺に臭腺(肛門腺)がある[4][5]。四肢は短い[4][5]。指趾は4 - 5本で、爪を引っ込めることができない[4][5]。指趾の間には水掻きがないか、あまり発達しない[5]

乳頭は腹部にあり、乳頭の数は4 - 6個[5]

分類

以前はジャコウネコ科の亜科とされていた[5]。またマダガスカルマングース科のうちワオマングースサラノマングースなどを本科に含めることもあった[3]

以下の分類・英名は付記のない限りはMSW3 (Wozencraft, 2005)、和名は川田ら (2018) に従う[1][2]

生態

森林サバンナ砂漠などに生息する[4]。多くの種は地表性だが、水棲・樹上棲に近い生活をする種もいる[4]。昼行性や夜行性の種もいるが、多くの種は薄明薄暮性[5]。主に単独で生活するが、シママングースなど一部の種では群れを形成し生活する[5]

昆虫、軟体動物、甲殻類、爬虫類、鳥類やその卵などを食べる[5]

人間との関係

狂犬病を媒介するとして駆除されたり、移入先では家禽食害する害獣とみなされたり生態系を破壊することもある[4]。 生息地の破壊、狩猟などにより生息数が減少している種もいる[6]

画像

出典

  1. ^ a b W. Christopher Wozencraft, "Order Carnivora," Mammal Species of the World, (3rd ed.), Volume 1, Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 532-636.
  2. ^ a b c 川田伸一郎, 岩佐真宏, 福井大, 新宅勇太, 天野雅男, 下稲葉さやか, 樽創, 姉崎智子, 横畑泰志世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
  3. ^ a b Pat Morris, Amy-Jane Beer 「マングース科」鈴木聡訳『知られざる動物の世界 8 小型肉食獣のなかま』 本川雅治監訳、朝倉書店、2013年、92-105頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j Jon Rood 「マングース」古屋義男訳『動物大百科 1 食肉類』今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編、平凡社1986年、162-167頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 祖谷勝紀・伊東員義 「ジャコウネコ科の分類」『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1991年、78-118頁。
  6. ^ 小原秀雄マジでムカつくので早くくたばってほってほしいキリンの敵 「ジャクソンマングース」「リベリアマングース」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社2000年、152-153頁。

関連項目