カジカガエル
カジカガエル | ||||||||||||||||||||||||||||||
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カジカガエル Buergeria buergeri
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保全状況評価[a 1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Buergeria buergeri (Temminck & Schlegel, 1838) | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
カジカガエル | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Kajika frog |
カジカガエル(河鹿蛙、金襖子、Buergeria buergeri)は、両生綱無尾目アオガエル科カジカガエル属に分類されるカエル。 清流の歌姫とも呼ばれとても美しい声で鳴く。
分布
[編集]日本(本州、四国、九州、五島列島)[1][2][3][4][5][6]固有種
形態
[編集]他のアオガエル同様、メスはオスより大きく、体長オス3.5-4.4センチメートル、メス4.9-8.5センチメートル[3][4][5][7]。体形は扁平で[3][6]、岩の隙間に隠れるのに適している[5]。体色は灰褐色で、不規則な斑紋があり[3]、岩の上では保護色になる。また、両目の間に丁字状の暗色の模様が入る[7]。体色の濃淡は、環境によりある程度変色させることができる[5]。個体による色彩の変異はあまり顕著ではない[7]。
卵は直径0.2センチメートルで暗褐色[1]。幼生(オタマジャクシ)は渓流での生活に適応しており、口器は大型で吸盤状になり、急流で流されないように水中の岩に貼り付くことができる[2][3][4]。
生態
[編集]山地にある渓流、湖、その周辺にある森林などに生息する[1][4][5]。
食性は動物食で、昆虫、クモなどを食べる[4][6]。幼生は藻類を食べる[3][5]。
繁殖形態は卵生。オスは水辺にある石の上などに縄張りを形成し、繁殖音をあげる[2]。鳴くのは、繁殖期の4月から7月の夕方から明け方までである。和名の「河鹿」はこの鳴き声が雄鹿に似ていることが由来[3]。4-8月に水中にある石の下などに約500個の卵を数回に分けて産む[1][2][3][4][5][6]。卵塊は直径5cmほどの球体[7]。卵は約2週間で孵化する[1]。
人間との関係
[編集]鳴き声から和歌の題材になったり[5][6](夏の季語[注釈 1])、また美声で唄う個体を「河鹿」と呼んで讃えることもあった。
ペットとして飼育されることもある。江戸時代には専用の籠(河鹿籠)による飼育がされた[2][3][5]。
日本では1936年に美川町(現:岩国市)の錦川中流域が「南桑カジカガエル生息地」、1944年に湯原町(現:真庭市)が「湯原カジカガエル生息地」として生息地が国の天然記念物に指定されている[1][3][a 2]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- ^ a b c d e f g 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、129、191頁。
- ^ a b c d e 海老沼剛『爬虫・両生類ビジュアルガイド カエル1 ユーラシア大陸、アフリカ大陸とマダガスカル、オーストラリアと周辺の島々のカエル』、誠文堂新光社、2004年、53頁。
- ^ a b c d e f g h i j k 加藤陸奥雄、沼田眞、渡辺景隆、畑正憲監修 『日本の天然記念物』、講談社、1995年、755-756頁。
- ^ a b c d e f 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、309頁。
- ^ a b c d e f g h i j 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、71頁。
- ^ a b c d e f 『小学館の図鑑NEO 両生・はちゅう類』、小学館、2004年、53頁。
- ^ a b c d 山と渓谷社 日本のカエル+サンショウウオ 148頁
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ^
The IUCN Red List of Threatened Species
- Yoshio Kaneko, Masafumi Matsui 2004. Buergeria buergeri. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2.
- ^ 文化庁