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ハワイマガモ

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ハワイマガモ
ハワイマガモ
ハワイマガモ Anas wyvilliana
保全状況評価[a 1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: カモ目 Anseriformes
: カモ科 Anatidae
: マガモ属 Anas
: ハワイマガモ A. wyvilliana
学名
Anas wyvilliana Sclater, 1878
和名
ハワイマガモ
英名
Hawaiian duck

ハワイマガモAnas wyvilliana)は、カモ目カモ科マガモ属に分類される鳥類

分布

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アメリカ合衆国カウアイ島[1][2]固有種

形態

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全長44-49センチメートル[1]。翼長オス21.2-22.8センチメートル、メス21-22センチメートル[2][要検証]

虹彩は褐色[1]。上嘴に黒い斑紋が入る。後肢は橙色[1]

オスは中央尾羽が反り上がり[2]、嘴が青灰色[1]。繁殖期のオスは頭部から頸部の羽衣が暗緑色で[2]、頬の羽衣は褐色[1]。体上面や体側面の羽衣は褐色、胸部の羽衣は紫褐色で暗褐色の斑紋が入る[1]。非繁殖期のオスやメスは頭部の胸部の羽衣は赤褐色で、暗褐色の斑紋が入る[1]。メスは嘴が暗褐色で、先端が黄色[1]

分類

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マガモの亜種とする説もある[1][2]

生態

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渓流湖沼湿原などに生息する[1]。ペアや小規模な群れを形成して生活するが、繁殖期の後に大規模な群れを形成することもある[1]

繁殖形態は卵生。地表の茂みに巣を作る[1]。6-13個の卵を産む[2]。抱卵期間は26-28日[2]

人間との関係

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乱獲や人為的に移入された動物による捕食などにより生息数は減少した[1]オアフ島ニイハウ島ハワイ島マウイ島モロカイ島の個体群は絶滅した[1]。カウアイ島の個体群をオアフ島やハワイ島に再導入する試みが進められている[1]。1960年代の生息数は3,000羽と推定されている[2]

日本では野毛山動物園1974年に初めて本種を飼育し、1975年に初めて飼育下繁殖に成功した[2]

参考文献

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社2001年、78、185頁。
  2. ^ a b c d e f g h i 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育 (ガンカモ目)』、財団法人東京動物園協会、1980年、57、139-140頁。

関連項目

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外部リンク

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  1. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • BirdLife International 2008. Anas wyvilliana. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.