三笠フーズ
表示
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目1番3号 大阪駅前第3ビルB200号 |
設立 | 1977年 |
業種 | 食料品 |
事業内容 | 米の加工および販売 |
代表者 | 冬木三男 |
資本金 | 1,000万円 |
主要子会社 | 辰之巳、辰之巳米穀 |
三笠フーズ株式会社(みかさフーズ)は、大阪市北区に本社を置く米穀類の製粉、加工、販売を行っていた企業である。
沿革
- 1977年 - 現社長の冬木三男が設立。
- 1997年 - 経営難に陥っていた福岡県大刀洗町の米穀・飼料販売会社「宮崎商店」を吸収合併(現・三笠フーズ九州事業所)[1]。
- 2008年9月 - 事故米穀を食用と偽って転売していたことが農林水産省の調査により発覚。
- 2008年11月21日 - 大阪地裁へ破産手続開始の申立てを行った。
- 2009年2月10日 - 大阪・福岡・熊本3府県警の合同捜査本部により社長、元顧問ら5人が逮捕される[2]。
事故米転売問題
→「事故米不正転売事件」を参照
三笠フーズが農林水産省から工業用(非食用)として、農薬のメタミドホスとアセタミプリドが残留している米や、発癌性のあるカビからできた毒のアフラトキシンB1を含んだ米である、いわゆる事故米穀(ベトナム産うるち米、中国産もち米など[3])を仕入れておきながら、食用として酒造会社や菓子メーカーに転売していたことが2008年に農水省の調べにより発覚した[4]。1997年に合併した宮崎商店は以前から不正転売を行ってを行っており、合併以降も元社長の男(2009年の逮捕時は元顧問)が三笠フーズ九州工場所長に就任し、三笠側に事故米の転売を提案したと報じられている[5][6]。同社は、農林水産省の要請により、商品の自主回収を行っている[7]。問題の発覚後、三笠フーズは全従業員を解雇し、事業の縮小を図ることを発表した[8]。農水省は違約金として、三笠フーズに652万円を請求[9]。不正競争防止法違反の裁判では、2009年10月16日に大阪地裁で三笠フーズに800万円の罰金、冬木には懲役2年、罰金400万円の実刑判決がそれぞれ言い渡された[10]。
自主回収商品一覧
→「事故米不正転売事件 § 自主回収商品一覧」を参照
農林水産省公表の汚染米出荷先
政界との関係
三笠フーズのグループ会社である「辰之巳」と「辰之巳米穀」(双方とも冬木三男が社長を兼務)が、2003年から2007年までの間に、自民党大阪市鶴見区第3支部(坪井一宇の妻が代表)へ計112万円を献金していた事が、2008年9月18日に発覚した。自民党支部は献金が正当なものであると主張して返還しなかった[11]。
脚注・出典
- ^ 【事故米不正転売】三笠フーズが従業員「全員解雇」 農水省調査は長期化か 産経新聞・2008年9月9日付
- ^ “三笠フーズ社長ら5人逮捕 事故米、食用に偽装容疑”. 朝日新聞デジタル. 2021年11月18日閲覧。
- ^ 三笠フーズ株式会社に売却した非食用事故米穀 (PDF) 農林水産省
- ^ 三笠フーズによる事故米穀横流しの流通経路 (PDF) 農林水産省
- ^ 2008年9月7日付毎日新聞
- ^ “<事故米転売>10年以上前から? 買収企業の手法引き継ぐ”. 農材ドットコム. 2021年11月18日閲覧。
- ^ 非食用の事故米穀の不正規流通米の回収について 農林水産省・プレスリリース平成20年9月5日
- ^ 三笠フーズ、全従業員を解雇へ 事業は縮小して継続 asahi.com 2008年9月10日
- ^ asahi.com(朝日新聞社):偽装米問題 農水省、4社に計2.2億円の違約金請求 - 食の不安
- ^ asahi.com(朝日新聞社):事故米偽装、三笠フーズ元社長に懲役2年の実刑判決 - 食の不安
- ^ 【事故米不正転売】三笠グループ会社が自民支部に献金 4年間で112万円 産経新聞 2008年9月18日