アセタミプリド
| アセタミプリド 英:Acetamiprid | |
|---|---|
| IUPAC名 | (E)-N1-[(6-クロロ-3-ピリジル)メチル]-N2-シアノ-N1-メチルアセトアミジン |
| 分子式 | C10H11ClN4 |
| 分子量 | 222.68 |
| CAS登録番号 | 135410-20-7 |
| 形状 | 白色固体(結晶状微粉末) |
| 密度と相 | 1.33(20℃) g/cm3, 固体 |
| 融点 | 98.9 °C |
| 出典 | アセタミプリド MSDS |
アセタミプリド(英: Acetamiprid)は、ネオニコチノイド系殺虫剤であり、昆虫神経のシナプス後膜のニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、神経の興奮とシナプス伝達の遮断を引き起こすことで殺虫活性を示す。
商品名は「モスピラン」で、液剤、粒剤、水溶剤、エアゾル剤、複合肥料などとして各農薬メーカーで製造されている。
植物体への浸透移行性と残効性が高いため、葉を巻いて中に隠れてしまうような害虫(アブラムシや毛虫の一部など)にも効果が高い。また、広く使われている有機リン系殺虫剤とは作用機序が異なるため、有機リン系殺虫剤に抵抗性のある害虫にも効果が期待できる。ミツバチ、マルハナバチに対する影響が少ない。
毒性[編集]
アセタミプリドはヒトへの発癌性物質である可能性が低いとして分類されている。哺乳類には低い急性、慢性毒性、発癌性、変異原性および神経毒の影響を及ぼす。
使用[編集]
アセタミプリドは殺虫剤での殺虫活性成分として使用されている。
- 蛾、カイガラムシ、コナジラミ、ブヨ、シラミなどの吸血昆虫の駆除に使用されている。
- ドイツ、オーストリア、スイスで承認された製品は、観葉植物の治療のために主に使用されており、園芸では、キュウリ、トマト、ナシ状果実のアブラムシの駆除を承認した。
桜の果実にいる幼虫に対して高い活性を示したことにより、サクランボの商業栽培のためにスイスとオーストリアで承認されている。
農業では、コロラドハムシ、カブトムシの幼虫に対して使用されている。 セタミプリドは、スプレーとして、「植物棒」の形で来る顆粒または貿易に集中している。
作用機序[編集]
昆虫の神経のシナプス後膜のニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、神経の興奮とシナプス伝達の遮断を引き起こすことにより殺虫活性を示すと考えられる[1]。
規制[編集]
日本では、水和剤と顆粒水和剤が、毒物及び劇物取締法第14条の『医薬用外劇物』として、流通と販売が規制されている。購入には、印章と毒物・劇物譲受書の提出、18歳未満の者や薬物中毒者への販売禁止、販売店の書類保管が義務付けられている。
欧州連合加盟国では、アセタミプリドの適用が承認されている。許可された日用量は、体重1キログラム当たり0.07ミリグラムである。欧州食品安全機関は、2013年12月に神経系への影響に与えるとして、一日上限用量は0.025 mg / kgにするように示唆された。
スイスでは、エンドウ豆、ネギ、ナシ、チェリー、レタスに基準値0.5mg/ kgで0.1 mg / kgの許容値がある。ジャガイモ、タマネギ、プラムプルーンでは0.05 mg/kg
事件[編集]
2008年に発覚した事故米不正転売事件において、アセタミプリドが基準値以上に残留した事故米穀が食用として転売されていたことが判明した。
脚注[編集]
- ^ “水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定に関する資料 アセタミプリド (PDF)”. 環境省. 2018年2月17日閲覧。