オズマ問題
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オズマ問題(オズマもんだい、The Ozma Problem)(オズマの問題)とは、素粒子物理学における、解決済みの難問のひとつである。
問題
具体的には、「普遍的な物理現象として、現象や法則や物質において左右非対称性は存在するのか」という問題のことである。「異星人に左右を正しく伝えることができるか」という問題とほぼ同義であるため、アメリカの科学ジャーナリストであるマーティン・ガードナーによって、オズマ計画にちなんで「オズマ問題」と名づけられた。
解決
この問題は、3人の中国系アメリカ人の物理学者の研究で一応の解決を見た。まず、李政道と楊振寧によって、素粒子間に働く弱い相互作用では左右の区別がある可能性が示唆された(2人はこの功績により1957年のノーベル物理学賞を受賞した)。その後1956年、呉健雄によってコバルト60の放射性崩壊の実験ではS極の方から飛び出す電子の数が多い、すなわちパリティ保存が破れるということが発見された(ウーの実験)。現在は、時間に関してオズマ問題は存在するかどうかが物理学の大きな問題の一つになっている。
参考文献
- マルティン・ガードナー(坪井忠二、小島弘訳)「自然界における左と右」(紀伊国屋書店、1971年) ISBN 9784314005760