2010年バンクーバーオリンピックのサンマリノ選手団

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オリンピックのサンマリノ選手団
サンマリノの国旗
IOCコード： SMR
NOC： サンマリノ国内オリンピック委員会
公式サイト
2010年バンクーバーオリンピック
人員: 選手 1人
旗手: マリノ・カルデッリ（英語版）
メダル
国別順位: - 位 		金
0 		銀
0 		銅
0 		計
0
夏季オリンピックサンマリノ選手団
1960 • 1964 • 1968 • 1972 • 1976 • 1980 • 1984 • 1988 • 1992 • 1996 • 2000 • 2004 • 2008 • 2012 • 2016 • 2020 • 2024
冬季オリンピックサンマリノ選手団
1976 • 1980 • 1984 • 1988 • 1992 • 1994 • 1998 • 2002 • 2006 • 2010 • 2014 • 2018 • 2022
サンマリノ国内オリンピック委員会（ポーランド語版）のロゴ。

2010年バンクーバーオリンピックのサンマリノ選手団（2010ねんバンクーバーオリンピックのサンマリノがっしゅうこくせんしゅだん、英：San Marino at the 2010 Winter Olympics）は2010年2月12日から28日までカナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバー市で開催された第21回オリンピック冬季競技大会のサンマリノ選手団とそのメダル獲得者の詳細。

サンマリノが冬季オリンピックに出場するのはこれが8回目である。サンマリノ代表選手団は、アルペンスキーのマリノ・カルデッリ（英語版）選手1名で構成され、唯一の種目で80位に入賞した。

背景[編集]

過去のオリンピックとサンマリノ[編集]

サンマリノ国内オリンピック委員会（ポーランド語版）は1959年に設立され、同年に国際オリンピック委員会から承認された[1]。サンマリノが初めてオリンピックに出場したのは、1960年のローマオリンピックからであった[2]。当時の選手団は10名で、競技は自転車競技、射撃、レスリングの3種目であった[3]。冬季オリンピックには1976年のインスブルック大会まで出場していない[2]。インスブルック大会におけるサンマリノ代表は2人のアルペンスキー選手だった[4]。1980年のモスクワオリンピックと1998年の長野オリンピックを除けば、それ以来、すべての冬季オリンピックに出場している[2]。2010年以前の冬季大会での種目はクロスカントリースキー、ボブスレー、アルペンスキーの3種目であった[5]。

そして、バンクーバー大会はサンマリノにとって8度目の冬季オリンピック出場となった[2]。

2006年のトリノオリンピックに引き続き、サンマリノ選手団は、2大会連続の出場となり、サンマリノにおける冬季オリンピック史上最高順位である40位をサラエボで出しているマリノ・カルデッリ（英語版）選手1人で構成されていた[6][7]。カルデッリは開会式の旗手に、ジャン・ルカ・ボルガーニは閉会式の旗手に選ばれた[8][9]。

バンクーバー大会に先立つ2大会、ソルトレイクシティ大会とトリノ大会では、サンマリノチームは1名ずつ選手を擁していた。ソルトレイクシティ大会ではジャン・マッテオ・ジョルダーニ（英語版）[10]が男子大回転で57位[11]、トリノではマリノ・カルデッリ[12]が同大会で入賞を逃した[13]。

そして、バンクーバー大会に出場する前、サンマリノは夏季・冬季オリンピックでメダルを獲得したことがなかった[2]。

プレオリンピック中でのパフォーマンス[編集]

サンマリノ代表は、2009年2月にヴァル＝ディゼールで開催されたアルペン世界選手権に出場した。マリノ・カルデッリとジャンルカ・ジョルダーニはこの大会に出場した。大回転ではジョルダーニが80位でフィニッシュし、カルデッリはクラス分けされなかった（予選で2本目を完走できなかった）[14]。スラロームではカルデッリが54位、ジョルダーニはクラス分けされなかった（予選で1本目を完走できなかった）[15]。

オリンピック前のシーズン、サンマリノの選手たちはハルビンのユニバーシアードのアルペン競技にも出場した。この大会でジョルダーニはスーパー大回転で51位、大回転で56位、回転では1本目を完走できなかった[16]。一方、カルデッリは大回転で47位、スーパー大回転で49位、回転では1本目を完走できなかった[17]。

五輪出場資格[編集]

スラローム、大回転、滑降といった各競技のオリンピック出場資格は、期間中に国際スキー連盟（FIS）が発表したランキングで500点以上を獲得したアルペンスキーヤーが獲得できるというものだった。一方スーパー大回転やスーパー複合の出場権は500点ではなく120点以上を獲得すればオリンピック出場資格を入手できた[18]。

これらの条件がない場合、サンマリノ代表は別の基準で出場資格を得た。それは、2009年にヴァル=ディゼールで開催されたアルペン世界選手権での成績と、予選期間中にFISからの得点を140点以上獲得することであった[18]。オリンピック出場資格は、最終的に2人のサンマリノのアルペンスキー選手、マリノ・カルデッリとジャンルカ・ジョルダーニによって獲得されたが、サンマリノ代表のオリンピック出場枠は1枠のみであった。そのため、出場できたのは1人だけで、もう1人は控え選手として出場した[19][20]。

放映権[編集]

バンクーバー冬季オリンピックの放送権は、欧州放送連合（EBC）に加盟するイタリアの公共放送局イタリア放送協会（Radiotelevisione Italiana）が保有していた。同局はサンマリノ地域で放送を行った。また、ケーブルテレビ、衛星放送、インターネット中継は、EurosportとSky Italiaが担当した[21]。

記念切手[編集]

バンクーバー大会の開催に際し、サンマリノ共和国議会は、サンマリノ共和国郵便局に対し、3種類の記念切手を発行することを決定した。デザインはマリエラ・アントメッリが担当し、総印刷枚数は70,000枚。切手は0.65、0.85、1ユーロの額面で販売された。切手には、冬季オリンピックの各種目のロゴ、バンクーバー大会の公式ロゴ、そして「サンマリノは第21回オリンピック冬季競技大会に出場する」という碑文が描かれている[22][23]。

選手の構成[編集]

サンマリノ代表チームは、アルペンスキーのマリノ・カルデッリ（大会初日に22歳と142日）1人となった[24]。カルデッリにとっては、4年前のトリノ大会に続いて2度目のオリンピック出場である[25]。

カルデッリのほか、オリンピック代表団には、ジャン・ルカ・ボルガーニ（オリンピック代表団団長）、リッカルド・スタッキーニ（選手コーチ）、ジャンルカ・ジョルダーニ（チームリーダー兼リザーブ選手）が名を連ねた[26][19]。

大会開幕の数日前、代表団は、サンマリノ国内オリンピック委員会のアンジェロ・ヴィチーニ会長と同委員会のエロサ・ボローニ事務局長の立ち会いのもと、サンマリノ執政のステファノ・パルミエリ（英語版）とフランチェスコ・ムッソーニ（英語版）に迎えられた。会談の中で、カルデッリはサンマリノ国旗を受け取り、後に開会式で携行した[19]。

大会の開会式および閉会式への参加[編集]

バンクーバー五輪開会式でのサンマリノ代表

2010年2月12日、BCプレイス・スタジアムでバンクーバー大会は開催された。開会式で、サンマリノ代表チームの旗手を務めたのは、アルペンスキーヤーのマリノ・カルデッリだった。サンマリノ代表チームは、ロシア代表とセネガル代表に挟まれ、67番目にスタジアムに入場した[27]。一方、2月28日に行われた閉会式では、選手団団長であるジャン・ルカ・ボルガーニが旗手を務めた[28]。

種目別選手・スタッフ名簿及び成績[編集]

アルペンスキー[編集]

サンマリノは、アルペンスキーに1名の選手を出場させた。マリノ・カルデッリただ一人である[6]。バンクーバー五輪当時、22歳だった[6]。バンクーバーでのサンマリノ唯一のイベントは、2月23日に行なわれた大回転だった[29]。カルデッリの1本目のタイムは1分40秒で、トップから23秒以上の遅れをとっていた[6]。彼はその後「足首の状態はあまり良くないし、フォームもベストとは言えない。」と述べている[6]。その日の2本目のタイムは1分44秒で、ラップ最速の選手とは24秒差だった[30]。合計タイムは3分25秒で、2本とも完走した81人中80位だった[31]。

選手 種目 1走目 2走目 結果
時間 時間 時間 順位
マリノ・カルデッリ（英語版） 大回転 1:40.88 1:44.88 3:25.76 80

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ s.r.l, Mr APPs. “Storia” (イタリア語). CONS San Marino. サンマリノ国内オリンピック委員会. 2023年8月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e “San Marino”. Sports Reference. 2018年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
  3. ^ s.r.l, Mr APPs. “Roma 1960” (イタリア語). CONS San Marino. サンマリノ国内オリンピック委員会. 2023年8月17日閲覧。
  4. ^ “San Marino at the 1976 Innsbruck Winter Games”. Sports Reference. 2010年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  5. ^ “San Marino Winter Sports”. Sports Reference. 2010年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  6. ^ a b c d e Branch, John (2010年2月22日). “Lone Athlete Is the Face of San Marino”. The New York Times. 2010年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年4月19日閲覧。
  7. ^ “Olimpiadi invernali, tutte le partecipazioni sammarinesi”. GiornaleSM. 2018年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  8. ^ “Complete list of 2010 Vancouver Winter Olympic flag-bearers”. The Vancouver Sun. (2010年2月12日). オリジナルの2010年2月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100216123527/http://www.vancouversun.com/sports/Complete%2Blist%2B2010%2BVancouver%2BWinter%2BOlympic%2Bflag%2Bbearers/2558064/story.html 2018年4月29日閲覧。 
  9. ^ “The Flagbearers for the Vancouver 2010 Closing Ceremony”. International Olympic Committee (2010年2月28日). 2010年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月29日閲覧。
  10. ^ “San Marino at the 2002 Salt Lake City Winter Games”. Sports Reference. 2010年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  11. ^ “San Marino Alpine Skiing at the 2002 Salt Lake City Winter Games”. Sports Reference. 2013年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  12. ^ “San Marino at the 2006 Torino Winter Games”. Sports Reference. 2017年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  13. ^ “San Marino Alpine Skiing at the 2006 Torino Winter Games”. Sports Reference. 2017年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月17日閲覧。
  14. ^ “World Championships Val d'Isère (FRA)”. FIS-SKI.com. 2023年8月17日閲覧。
  15. ^ “World Championships Val d'Isère (FRA)”. FIS-SKI.com. 2023年8月17日閲覧。
  16. ^ “GIORDANI Gian Luca - Athlete Information”. FIS-SKI.com. 2023年8月17日閲覧。
  17. ^ “CARDELLI Marino - Athlete Information”. FIS-SKI.com. 2023年8月17日閲覧。
  18. ^ a b “FIS Qualification System _Vancouver 2010_MAI09_fre”. archive.wikiwix.com. 2023年8月18日閲覧。
  19. ^ a b c “La piccola San Marino si affida a Cardelli” (イタリア語). la Repubblica (2010年2月10日). 2023年8月18日閲覧。
  20. ^ “Fis points details”. www.fis-ski.com. 2023年8月18日閲覧。
  21. ^ “Vancouver 2010 Olympic Winter Games Rights Holding Broadcasters”. web.archive.org. Międzynarodowy Komitet Olimpijski. 2023年8月18日閲覧。
  22. ^ “Repubblica di San Marino. Decreto delegato 27 gennaio 2010 n.13” (イタリア語). Wielka Rada Generalna. 2018年9月30日閲覧。
  23. ^ “XXI Giochi Olimpici Invernali- Vancouver 2010” (イタリア語). Supereva. 2018年9月30日閲覧。
  24. ^ “San Marino at the 2010 Vancouver Winter Games”. Sports Reference. 2023年8月19日閲覧。
  25. ^ “Marino Cardelli Bio, Stats, and Results”. Sports Reference. 2023年8月19日閲覧。
  26. ^ “Vancouver 2010”. Narodowy Komitet Olimpijski San Marino. 2023年8月19日閲覧。
  27. ^ “Complete list of 2010 Vancouver Winter Olympic flag-bearers”. The Vancouver Sun. 2023年8月19日閲覧。
  28. ^ “The Flagbearers for the Vancouver 2010 Closing Ceremony”. 国際オリンピック委員会. 2023年8月19日閲覧。
  29. ^ “Marino Cardelli Bio, Stats, and Results”. Sports Reference. 2017年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
  30. ^ “Alpine Skiing at the 2010 Vancouver Winter Games: Men's Giant Slalom Run 2”. Sports Reference. 2018年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
  31. ^ “Alpine Skiing at the 2010 Vancouver Winter Games: Men's Giant Slalom”. Sports Reference. 2018年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
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