2,3,5-トリメチルピラジン
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2,3,5-トリメチルピラジン 2,3,5-trimethyl pyradine | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 14667-55-1 |
特性 | |
化学式 | C7H10N2 |
モル質量 | 122.17 g mol−1 |
外観 | 無色ないし薄い黄色の液体[1] |
匂い | ローストナッツ様香気 |
嗅覚閾値 | 400~9000ppb[2] |
沸点 |
172 °C, 445 K, 342 °F |
危険性 | |
引火点 | 67℃ |
半数致死量 LD50 | 806mg/kg(ラット経口) |
関連する物質 | |
関連するアルキルピラジン | メチルピラジン ジメチルピラジン 2-エチル-3-メチルピラジン テトラメチルピラジン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
2,3,5-トリメチルピラジン(英: 2,3,5-trimethyl pyradine)は、化学式C7H10N2で表される複素環式化合物の一種。ピラジンにメチル基が3つ結合した構造で、ローストポテトやチョコレート、ナッツのような香りを持ち[2]、食品香料などに用いられる。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[1]。
用途
[編集]欧米では食品香料として広く使われ、アメリカ合衆国では焼き菓子に5.67ppm、アイスクリーム2.75ppm、肉製品4.00ppm、清涼飲料2.00ppm、アルコール飲料1.00ppmなどの使用例がある。日本では2005年8月19日に食品衛生法施行規則が改正され、使用が認められた[3]。
製造
[編集]天然にはオオムギ、牛肉、コーヒー、ほうじ茶、ポップコーン[2]、米飯、醤油、エビ、ゆで卵など[3]に広く存在する。工業的には1,2-ジアミノプロパンとジアセチルから合成される[2]。
安全性
[編集]遺伝毒性は陰性であり、発癌性・内分泌攪乱性は確認されていない[4]。引火点は67℃で、日本の消防法では危険物第4類第2石油類に区分される[1]
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 印藤元一『合成香料 化学と商品知識』化学工業日報社、2005年、715-716頁。ISBN 4-87326-460-X。