駐留軍等労働者

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駐留軍等労働者(ちゅうりゅうぐんとうろうどうしゃ)とは、日本において、在日米軍基地等で働いている者をいう。

概要[編集]

太平洋戦争終戦後、日本に進駐した連合軍の駐留や占領行政の人員配置に伴い、多くの労働者を必要とした。連合国軍最高司令官総司令部は、日本国政府にこれらの労働力の提供を命じた。

当初は、アメリカ軍に対する不安感や英会話が不得手という理由から、なかなか集まらなかった。そのため隣組に一種の勤労動員として強制的に割り当てたり、残務整理をしていた旧日本軍将兵に携わらせたりした。その後手配師が参入して、大々的に募集をかけたこと、また米軍の信用度が高まったことで、次第に充足されるようになった。

初期の雇用形態は日雇いで手配師を通じて賃金が支払われたが、1946年昭和21年)から日本国政府が労働者を雇用して、GHQに提供するという労働形態が確立されることになった。それに並行して、常勤職員化も進められた。「日本政府に雇用される」という労働形態から、臨時人事委員会(後の人事院)から国家公務員に認定され、一時は一般職国家公務員として扱われることになった。後に特別職に切り替えられ、1952年(昭和27年)からは国家公務員の枠から外された。

現在、駐留軍等労働者は、防衛省の各地方防衛局に雇用され、独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構」が労働関係の調整、事務を行っている。

防衛省が雇用主であり、給与も日本国政府から支給されるが、法律上国家公務員でないので、国籍条項はなく、日米両国民以外でも応募可である(ただし、合衆国軍隊の構成員もしくはその家族は応募不可)。

地位としては常勤職員の場合、日本国政府の雇用者となり、主務大臣は防衛大臣である。

全駐留軍労働組合(全駐労)が労働問題・交渉をしている。占領下の沖縄では1961年に全沖縄軍労働組合連合(全軍労)が結成され、本土復帰後は全駐労沖縄地区本部になった。

参考文献[編集]

  • 全駐留軍労働組合編『全駐留軍労働組合運動史 第1巻』労働旬報社、1965年
  • 防衛施設庁史編さん委員会編『防衛施設庁史 第1巻』防衛施設庁、1973年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]