間奏曲

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間奏曲(かんそうきょく)は、間に演奏する経過的な楽曲(普通は器楽曲)の総称。

インテルメッツォ: Intermezzo)、インテルメッゾ: intermezzo)と呼ばれるものにほぼ相当する。ただし、インテルルディウム(: interludium)、インタールード(: interlude)に相当するものを間奏曲と呼ぶこともある。また、アントラクト(: entr'acte)、アクトチューン(: act-tune)、ツヴィッシェンアクト(ツヴィッシェナクト、: Zwischenakt)は、インテルメッゾに含まれる概念である。

本項では、インテルメッツォと呼ばれる間奏曲について記す。なお、幕間劇のことをインテルメッツォと呼ぶことがあるが、これは間奏曲でないのでここでは言及しない。

また、間奏とは、ひとつの楽曲の中で、声楽曲ならば声楽を伴わない器楽部分、器楽曲ならば主奏者(独奏者)が休止する部分のことである。

アントラクト[編集]

オペラなどのと幕の間、または、一つの幕の中での小休止に演奏される楽曲である。

前者で著名なのはビゼーのオペラ『カルメン』(全4幕)のそれである。いずれも、幕間の休憩の後、次の幕の開幕直前に演奏される。ワーグナーのオペラにおける、次の幕への前奏曲に相当するが、『カルメン』にあっては次の曲からが新しい幕であるとされている。

後者で著名なのは、マスカーニのオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』(全1幕)の間奏曲である。物語が盛り上がったところで、いったん心を静めるかのように間奏曲が流れる。

アントラクト以外のインテルメッツォ[編集]