鏡屋女房

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鏡屋女房(かがみやにょうぼう)は上方落語の演目の一つ。原話は、文化年間に出版された笑話本・「写本新雑談軽口噺」の一遍である「田舎者」。別題は「鏡屋の看板」。

あらすじ[編集]

とある村の若者連中が、伊勢参りの帰りに大坂見物をしにやってきた。日本橋まで来たところで、通りの向こうに「おんかかみところ」と書いてある大きな看板が目に入った。「おん かかみところ」(御鏡処=鏡屋)という意味だが、この若者連中、これを「おんかか みところ」(御嬶見処)と読んでしまう。覗いてみると、確かに美女がを抱いて座っていた。

翌年、噂を聞いた連中が鏡屋にやってくる。しかし鏡屋は引っ越してしまっており、代わりに三味線の手習い所が入っていた。美女の代わりにお婆さんが猫を抱いて座っており、疑問に思った連中が看板を見ると、そこには「ことしやみせん」(琴・三味線)。

「ああ、今年しゃ見せんのじゃ」