西友偽装肉返金事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

西友偽装肉返金事件(せいゆうぎそうにくへんきんじけん)は、2002年日本スーパーマーケット西友の一部店舗において発生した産地偽装食品の返金騒動のことである。

事件の発端[編集]

この年、雪印食品日本ハムといった食品メーカーにおいて次々と牛肉偽装が発覚し社会問題となった中、大手スーパーマーケットである西友の狭山市駅前店(埼玉県狭山市)においてアメリカ産やカナダ産の牛肉豚肉を国産と偽って販売していたことが9月に赴任した畜産マネジャーによって発見された[1]。他の店舗も調べたところ、元町店(現・元町北二十四条店)(北海道札幌市東区)でも同様の偽装が発見された[2]。西友側はお詫びとして販売した牛肉、豚肉について返金をすることになったが、偽装期間が1年間と長期間であったこともありレシートなどの証明するものを提示させることは困難と判断し、異例のレシートなしでも申告すれば返金に応じるという方針を打ち出した。

経過[編集]

狭山市駅前店では9月18日から返金を行っていたが[3]、混乱は起きていなかった[4]

元町店でも27日から返金が開始され、当初は主婦が返金を求めて店舗に押し寄せたが、午後になると噂を聞きつけた若者や暴力団関係者が店に殺到し、返金を求めるようになる。翌28日には1日の売上げをはるかに超える金額を要求する者が現れたため示談によって金額を支払った結果、以降の返金希望者には一律その金額が支払われるようになり、返金額はさらに増えていった。そして29日には返金額が5,000万円以上と年間販売額の3倍以上になったため元町店側は返金を打ち切り、特売による還元に転換することを発表した。30日は臨時休業としたが、若者ら数百人が集まって大混乱となり、警備員に暴行したとして19歳の男2人が現行犯逮捕された[5]。この2人は商品を購入していなかった事を認めている[6]。元町店側は10月4日まで休業することにしたと同時に北海道警察(道警)へ出動を要請、道警は今回の返金騒動で暴力団が関与していたとし捜査を進め、10月4日に道内の暴力団関係者を恐喝未遂で逮捕した[要出典]

一方で元町店での騒動が報道された後の30日には狭山市駅前店でも返金希望者が急増し、この日をもって返金を打ち切った[7]

混乱発生の原因[編集]

元町店で起きた混乱は、現場に来た者の多くが明らかに札幌人とは違う訛りや風貌であり、札幌以外のナンバーの車が多く押し寄せたこと、加えてその後の報道でワゴン車にすし詰め状態で札幌にやってきたと証言する者が多数いたことが報道されたことなどから、札幌と札幌以外の北海道との経済格差、モラル格差の問題も指摘する声もある[8]

地元メディアでは、当てもなく北海道の地方からやってきて、すすきのでたむろしている若者を暴力団関係者が雇い、返金請求に行かせたことが騒動の原因と報じている[9]

騒動後[編集]

数人が、元町店から騙し取った代金の返却を申し出た[10]。元町店は予告通り5日に営業を再開し、購入を証明するものを持参した人のみの返金に切り替えたところ、少数の主婦がレシートを持って返金を求めたにとどまり、若者が返金を求めることはなかった[要出典]

脚注[編集]

  1. ^ 朝日新聞 9月28日(縮刷版 P1454)
  2. ^ 朝日新聞 9月28日(縮刷版 P1454)
  3. ^ 朝日新聞 10月1日(縮刷版 P13)
  4. ^ 朝日新聞夕刊 9月30日 (縮刷版 P1595)
  5. ^ 読売新聞10月1日(縮刷版 P39)
  6. ^ 読売新聞10月1日(縮刷版 P39)
  7. ^ 朝日新聞 10月1日(縮刷版 P37)
  8. ^ 橋本努「西友元町事件の考察」
  9. ^ 暴力団組織が“仕掛け人”。西友元町店の返金騒動 今すぐ!!北海道のニュースサイト BNN [Brain News Network]
  10. ^ 読売新聞10月4日(縮刷版 P204)