菊畑茂久馬

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菊畑 茂久馬(きくはた もくま、1935年3月5日 - )は、日本画家1944年より今日まで福岡市に在住し、同地を拠点に活動している。前衛美術集団「九州派」の代表的存在であり、戦後日本の前衛美術画家の一人。

経歴[編集]

徳島県出身の父と、長崎県五島出身の母との間に長崎市に生まれる(本籍地は徳島県)。幼少期に福岡市に移る。福岡県立福岡中央高等学校卒業。絵画は独学。

1957年、前衛美術グループ「九州派」に参加して画家として頭角を現す。「現代美術の実験」展(国立近代美術館)、南画廊(東京)での個展以後、前衛美術のホープとして注目されたが、1960年代後半より発表から遠ざかる。同じ頃、筑豊の炭鉱画家、山本作兵衛の作品に衝撃を受け、作品を「美術」として評価する論文を書く。1970年に米国から日本に返還された戦争記録画についても論述。また福岡を中心に、数多くの公共空間に陶板壁画を制作。1983年、絵画作品《天動説》シリーズを東京画廊で発表し、19年ぶりに画壇に復帰。

以降、《月光》、《舟歌》など大型の組作品を立て続けに発表。戦後美術思想の中心として「オブジェ」を捕らえ、その克服をめざした絵画を制作。

主な展覧会歴・活動歴[編集]

(『九州派大全』作家略歴より引用)

  • 1956年 第24回独立展(東京都美術館)
  • 1957-1962年 九州派に参加(1960年洞窟派結成のため一時離脱)
  • 1962年 個展(南画廊/東京)
  • 1964年 個展(南画廊/東京)
  • 1965年 New Japanese Painting and Sculpture(サンフランシスコ美術館、ニューヨーク近代美術館他)
  • 1965年 第2回長岡現代美術館賞展(長岡現代美術館/新潟県長岡市)
  • 1967年 九州・現代美術の動向展(福岡県文化会館)
  • 1969年 第3回九州・現代美術の動向展(福岡県文化会館)
  • 1970年 美学校(東京)講師〈~2001〉
  • 1974年 菊畑茂久馬版画展〈天動説〉(画廊春秋/東京 他)
  • 1978年 『フジタよ眠れ』出版(葦書房/福岡市)、『天皇の美術』出版(フィルムアート社/東京)
  • 1979年 菊畑茂久馬版画展〈オブジェデッサン〉(天神アートサロン/福岡市)
  • 1980年 雑誌『機関』(東京)復刊、以後不定期で17号(2001年)まで刊行
  • 1981年 テレビ番組「絵描きと戦争」(RKB毎日放送/福岡市)のシナリオと構成を担当
  • 1981年 菊畑茂久馬の版画“オブジェデッサン展(福岡市美術館)
  • 1981年 1960年代―現代美術の転換期(東京国立近代美術館・京都国立近代美術館)
  • 1982年 『戦後美術の原質』出版(葦書房/福岡市)
  • 1983年 現代美術の動向II 1960年代―多様化への出発(東京都美術館)
  • 1983年 菊畑茂久馬展 油彩天動説連作(第一部)(東京画廊/東京)
  • 1984年 菊畑茂久馬展(天画廊/福岡市)
  • 1984年 第3回東京画廊ヒューマン・ドキュメンツ’84/’85(東京画廊)
  • 1985年 日本現代絵画インド展(ニューデリー国立近代美術館/ニューデリー)
  • 1985年 現代美術の展望’85―FUKUOKA 変貌するイマジネーション(福岡県立美術館)
  • 1985年 再構成:日本の前衛芸術1945-1965(オックスフォード近代美術館/イギリス)
  • 1986年 『反芸術綺談』出版(海鳥社/福岡市)
  • 1986年 菊畑茂久馬展 月光(東京画廊)
  • 1986年 前衛芸術の日本1910―1970(ボンピドゥ・センター/パリ)
  • 1988年 九州派展―反芸術プロジェクト(福岡市美術館)
  • 1988年 菊畑茂久馬展(北九州市立美術館)
  • 1989年 『絶筆―いのちの炎』出版(葦書房)
  • 1989年 福岡市文化賞受賞
  • 1993年 『菊畑茂久馬著作集』全4巻刊行開始(海鳥社)
  • 1994年 SCREAM AGAINST THE SKY: Japanese Avant-Garde after 1945(グッゲンハイム美術館ソーホー/ニューヨーク)
  • 1996年 福岡県文化賞受賞
  • 1997年 西日本文化賞受賞
  • 1998年 菊畑茂久馬1983-1998:天へ、海へ(徳島県立近代美術館)
  • 1998年 福岡美術戦後物語(福岡市美術館)
  • 2002年 ATTITUDE 2002(熊本市現代美術館)
  • 2003年 九州力(熊本市現代美術館)
  • 2003年 『絵かきが語る近代美術』出版(弦書房/福岡市)
  • 2004年 第3回円空賞受賞
  • 2007年 菊畑茂久馬と<物>語るオブジェ(福岡県立美術館)
  • 2009年 ‘文化’資源としての<炭鉱>展(目黒区美術館/東京)
  • 2009年 菊畑茂久馬―ドローイング(長崎県美術館)
  • 2011年 菊畑茂久馬回顧展 戦後/絵画(福岡市美術館・長崎県美術館 同時開催)
  • 2011年 第53回毎日芸術賞受賞(受賞年月日は2012年1月1日)
  • 2012年 そら・うみ・かぜ 菊畑茂久馬の絵(福岡市美術館)
  • 2012-13年 美術にぶるっ!ベストセレクション日本近代美術の100年 第二部 実験場 1950s(東京国立近代美術館)
  • 2013年 Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde(ニューヨーク近代美術館)
  • 2015年 菊畑茂久馬展「春の唄」(カイカイキキギャラリー/東京)
  • 2016年 村上隆のスーパーフラットコレクション ―蕭白、魯山人からキーファーまで―(横浜美術館)

著書[編集]

  • 『フジタよ眠れ―絵描きと戦争』、葦書房、1978年
  • 『天皇の美術』、フィルムアート社、1978年
  • 『小さなポケット』(文:菊畑茂久馬、絵:働正)、葦書房、1980年
  • 『戦後美術の原質』、葦書房、1982年
  • 『焼け跡に海風が吹いていた:僕のはかた絵日記』、葦書房、1984年
  • 『反芸術綺談』、海鳥社、1986年(新装版2007年)
  • 『絶筆 いのちの炎』、葦書房、1989年
  • 『菊畑茂久馬著作集』(全4巻)、海鳥社、1993~1994年
  • 『絵かきが語る近代美術 高橋由一からフジタまで』、弦書房、2003年

参考文献[編集]

  • 福岡県立美術館(編)『菊畑茂久馬と〈物〉語るオブジェ』、海鳥社、2007年
  • 福岡市美術館・長崎県美術館(編)『菊畑茂久馬 戦後/絵画』、grambooks、2011年
  • 福岡市美術館(監修)『福岡市美術館叢書6 九州派大全』、福岡市文化芸術振興財団(発行)、grambooks(発売)、2015年