獣医の夜食

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獣医の夜食の例

獣医の夜食(じゅういのやしょく、デンマーク語: dyrlægens natmad)、または獣医さんの夜食[1]は、デンマーク料理[2][3]オープンサンドイッチスモーブローの一種であり、定番メニューの1つでもある[2][3]

牛、仔牛のもも肉の塩漬けとレバーパテ英語版を用いたスモーブローである[1][2][3]

発祥と由来[編集]

獣医の夜食は、1920年代にコペンハーゲンのスモーブロー専門店であるオスカー・ダビットセン(Oskar Davidsen)のレストランで考案された[4]。食品史家のニーナ・バウアーによると、レストランの常連客であり、デンマーク王室の厩舎などで雇われていた著名な獣医シグルド・ケイルガード(Sigurd Kejlgaard)にちなんで名づけられたとされる[4]。塩漬け肉、レバーパテなど使用されている食材を指定したのはケイルガード自身であり、後に他の客も同じレシピのスモーブローを獣医の夜食の名で食べることができるようになった[4]

出典[編集]

  1. ^ a b 「スモーブローキッチン」『婦人畫報』2017年4月號、ハースト婦人画報社、2017年、73頁。 
  2. ^ a b c 「自家製レバーペーストとシルバーサイドのオープンサンド」『北欧のオープンサンドイッチ: コペンハーゲンとストックホルムの人気店に教わる本場のスモーブローレシピ』誠文堂新光社、2015年、75頁。ISBN 978-4416615386 
  3. ^ a b c カトリーネ・クリンケン、リーネ・ファルク、くらもとさちこ「食肉加工品(パンにのせるタイプ)」『北欧料理大全: 家庭料理、伝統料理の調理技術から食材、食文化まで。本場のレシピ101』誠文堂新光社、2020年、221頁。ISBN 978-4416520161 
  4. ^ a b c Mærkelige madnavne: Hvorfor hedder det dyrlægens natmad?” (デンマーク語). Samvirke (2017年4月12日). 2023年3月14日閲覧。