「2乗3乗の法則」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
m →関連項目: 関連文献復活&追加。参照文献ってあるんでしょうか... |
m +en |
||
33行目: | 33行目: | ||
{{biosci-stub}} |
{{biosci-stub}} |
||
{{tech-stub}} |
{{tech-stub}} |
||
[[en:Square-cube law]] |
2007年1月4日 (木) 14:43時点における版
2乗3乗の法則(2じょう3じょうのほうそく)とは、工学や生物学などにおいて言及される法則。相似な形状をした2つの物体について、代表長さの2乗に比例する面積に関する物理量と、3乗に比例する体積に関する量とを比較し、このときそれぞれの量の変化の割合も、おおむね2乗と3乗のオーダーとなることを法則と呼んでいる。比較対象となる物理量は、分野や文脈によって異なる。2乗3乗法則、2乗3乗則とも呼ばれる。漢数字で「二乗三乗」と書かれることもある。
使用例
たとえば、生物学において、バイオメカニクスの観点から、断面積に比例する(最大)筋力と、体積に比例する質量(地上では重量・重力)とが比較されることがある。これは恐竜やゾウといった大型動物の脚などについて適用され、大きさの限界について論じられるなどする。
航空工学や船舶工学等においては、表面積に比例する抗力や揚力と、容積に比例する搭載量あるいは質量(重量・重力)などとが比較される。
熱輸送論の観点から言及されることもある。たとえば伝熱問題を考えて、表面積に比例する放熱ないし吸熱量と、体積に比例する発熱量や質量(重量)とが比較される。 この法則では物体の形状の違いについては論じていない。より詳しい議論の際には、たとえば断面二次モーメントや慣性モーメントなども考慮する必要が生じうる。
また一般に、スケールの異なる物体や系(システム)を比較する際には、無次元数(無次元量)の整合も求められる場合がある。たとえば、レイノルズ数は代表長さによって値が変わり、これも抗力や揚力に影響する可能性がある。
関連文献
- R. McNeill Alexander, Dynamics of dinosaurs and other extinct giants, Columbia University Press, New York, 1989, ISBN 0-231-06666-X (Hardcover).
- Steven Vogel, Cat's Paws and Catapults, W. W. Norton & Company, Inc., New York, 1998, ISBN 0-393-04641 (Paperback).
- Stephen A. Wainwright, Axis and Circumference: The Cylindrical Shape of Plants and Animals, Harvard Univ Press,
- (Hardcover) 1988, ISBN 0-674-05700-7.
- (Paperback) 1999, ISBN 1-58348-221-0.
- (日本語訳)『生物の形とバイオメカニクス』本川達雄 訳、東海大学出版会、1989年、ISBN 4486010760。 - スケールの効果よりは形状に着目した記述が主。