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'''青山景通'''（あおやまかげみち、[[1819年]]（[[文政]]2年） - [[1891年]]（[[明治]]24年）[[12月11日]]）は、[[幕末]]から明治の[[日本]]の[[復古神道]]家。[[美濃国]][[苗木藩]]の下級藩士。[[青山直道]]は長男、[[東京帝国大学]]の[[医学博士]]で後に[[男爵]]となった[[青山胤通]]は三男。[[江戸]]で[[平田篤胤]]の[[門人]]となる。
'''青山景通'''（あおやまかげみち、[[1819年]]（[[文政]]2年） - [[1891年]]（[[明治]]24年）[[12月11日]]）は、[[幕末]]から明治の[[日本]]の[[復古神道]]家。[[美濃国]][[苗木藩]]の下級藩士。通称は'''稲吉'''（いなきち）。[[青山直道]]は長男、[[東京帝国大学]]の[[医学博士]]で後に[[男爵]]となった[[青山胤通]]は三男。[[江戸]]で[[平田篤胤]]の[[門人]]となり、[[書道|書]]を[[三好想山]]より学んだ。王政復古期の改革で子の直道とともに重要な役割を担った。『経済総論』の写本も行っている。


== 人物略歴 ==
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平田派国学を信奉し、他の青山一門と同様、[[儒教]]教育の否定や、藩内の寺院（藩公の菩提寺を含む）、位牌の破却を特に率先して行ったため、強い反発を買い、元筆頭家老の千葉権右衛門、東侑之進、千葉武男、千葉鐐五郎、神山健之進、中原央、八尾伊織らが蜂起を画策するに至ったが、これを察知した青山景道は[[1870年]]（明治3年）[[1月12日 (旧暦)|1月12日]]に一連の共謀者を逮捕し流罪、投獄した。
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1870年（明治3年）[[5月6日 (旧暦)|5月6日]]に行われた国学四大人の霊祭を[[荻原嚴雄]]、[[三輪田元綱]]等と共に行う。王政復古期の改革で子の直道とともに重要な役割を担った。『経済総論』の写本も行った。
== 廃仏毀釈 ==
== 廃仏毀釈 ==
維新直後、[[平田篤胤|平田]]派[[国学]]の影響を受けた藩政改革が図られ、青山景通、直道の親子らが先頭に立って、領内で徹底した[[廃仏毀釈]]が実行された（[[東白川村]]の蟠龍寺などの例がある）。[[明治]]3年（[[1870年]]）9月27日、苗木藩庁は、支配地一同が神葬改宗したので、管内の15か寺の廃寺と、その寺僧たちに還俗を申し付けたことを、弁官（中央役人）に届けた。
維新後の苗木藩では、[[平田国学]]の影響を受けた藩政改革が図られ、藩の[[大参事]]となった長男の[[青木直道]]とともに藩内の[[廃仏毀釈]]を徹底的に実行（[[東白川村]]の蟠龍寺などの例がある）、政府の神道国教化政策にしたがって[[神仏分離]]を推進した<ref name=kotobank/>。明治3年9月27日、苗木藩庁は、支配地一同が神葬改宗したので、管内の15か寺の廃寺と、その寺僧たちに還俗を申し付けたことを、弁官（中央役人）に届けた。
*恵那郡
*恵那郡
**苗木村　雲林寺・仏好寺
**苗木村　雲林寺・仏好寺
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この届け書によると、廃寺は15か寺となっているが、実際には苗木の雲林寺の[[塔頭]]の正岳院や、加茂郡大沢村の蟠龍寺も廃寺となっている。
この届け書によると、廃寺は15か寺となっているが、実際には苗木の雲林寺の[[塔頭]]の正岳院や、加茂郡大沢村の蟠龍寺も廃寺となっている。


== 生涯 ==
== 年譜 ==
*1819年（文政2年）　生誕
*1819年（文政2年）　生誕
*[[1852年]] （[[嘉永]]5年）[[平田銕胤]]の門に入る。
*[[1852年]] （[[嘉永]]5年）[[平田銕胤]]の門に入る。
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[[Category:明治時代の人物]]
*[[1859年]]（[[安政]]6年）[[5月15日 (旧暦)|5月15日]]　[[江戸]][[麻布]]で胤通生まる。
*[[1859年]]（[[安政]]6年）[[5月15日 (旧暦)|5月15日]]　[[江戸]][[麻布]]で胤通生まる。
*[[1868年]]（[[慶応]]4年）[[5月 (旧暦)|5月]]　維新政府に登用され、徴士、神祇官権判事に任命
*[[1868年]]（[[慶応]]4年）[[5月 (旧暦)|5月]]　維新政府に登用され、徴士、神祇官権判事に任命
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*[[1891年]]（[[明治]]24年）　死去
*[[1891年]]（[[明治]]24年）　死去


== 脚注 ==
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== 参考文献 ==
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== 外部リンク ==
* [https://kotobank.jp/word/%E9%9D%92%E5%B1%B1%E6%99%AF%E9%80%9A-1048613 コトバンク「青山景通」]

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2018年10月30日 (火) 15:51時点における版

青山景通（あおやまかげみち、1819年（文政2年） - 1891年（明治24年）12月11日）は、幕末から明治の日本の復古神道家。美濃国苗木藩の下級藩士。通称は稲吉（いなきち）。青山直道は長男、東京帝国大学の医学博士で後に男爵となった青山胤通は三男。江戸で平田篤胤の門人となり、書を三好想山より学んだ。王政復古期の改革で子の直道とともに重要な役割を担った。『経済総論』の写本も行っている。

人物略歴

嘉永5年（1852年）、34歳で平田銕胤（平田篤胤養子）の塾気吹舎に入門した[1]。苗木藩主遠山友詳が奏者番・若年寄の要職にあったことから江戸幕府の情報を得やすく、坂下門外の変やその後の幕府人事についての情報を銕胤に伝えている[1]。文久3年（1863年）、奸吏と通謀して正義を害したとして銕胤より破門されていた国学者鈴木重胤を暗殺した[1][注釈 1]。

明治維新後は神祇事務局、神祇官権判事、神祇少祐を務めた[2]。平田国学を奉じた他の青山一門とともに、儒教教育の否定や、藩内の寺院（藩公の菩提寺を含む）、位牌の破却を特に率先して行ったため、強い反発を買い、元筆頭家老の千葉権右衛門、東侑之進、千葉武男、千葉鐐五郎、神山健之進、中原央、八尾伊織らが蜂起を画策するに至ったが、これを察知した青山景道は、明治3年（1870年）1月12日に一連の共謀者を逮捕し流罪、投獄した。同年5月6日、荻原嚴雄、三輪田元綱らとともに国学四大人の霊祭をおこなっている。

廃仏毀釈

維新後の苗木藩では、平田国学の影響を受けた藩政改革が図られ、藩の大参事となった長男の青木直道とともに藩内の廃仏毀釈を徹底的に実行（東白川村の蟠龍寺などの例がある）、政府の神道国教化政策にしたがって神仏分離を推進した[2]。明治3年9月27日、苗木藩庁は、支配地一同が神葬改宗したので、管内の15か寺の廃寺と、その寺僧たちに還俗を申し付けたことを、弁官（中央役人）に届けた。

  • 恵那郡
    • 苗木村　雲林寺・仏好寺
    • 福岡村　片岡寺　
    • 蛭川村　宝林寺　
    • 坂下村　長昌寺
    • 高山村　岩松寺
    • 中野方村 心観寺
    • 河合村　竜現寺
  • 加茂郡
    • 飯地村　洞泉寺
    • 黒川村　正法寺　　　
    • 赤河村　昌寿寺
    • 神土村　常楽寺
    • 姫栗村　長増寺
    • 犬地村　積善寺
    • 切井村　龍気寺　

この届け書によると、廃寺は15か寺となっているが、実際には苗木の雲林寺の塔頭の正岳院や、加茂郡大沢村の蟠龍寺も廃寺となっている。

年譜

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 鈴木重胤が銕胤より破門されたのは、安政5年（1858年）のことである。

出典

  1. ^ a b c 宮地（1994）pp.257-258
  2. ^ a b コトバンク「青山景通」

参考文献

  • 宮地正人 著「幕末平田国学と政治情報」、田中彰編 編『日本の近世 第18巻 近代国家への志向』中央公論社、1994年5月。ISBN 4-12-403038-X。 

外部リンク

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