「ヒューマニズム」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
VolkovBot (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: ku:Humanîzm
SieBot (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: ml:മാനവതാവാദം
75行目: 75行目:
[[lv:Humānisms]]
[[lv:Humānisms]]
[[mk:Хуманизам]]
[[mk:Хуманизам]]
[[ml:മാനവതാവാദം]]
[[nl:Humanisme]]
[[nl:Humanisme]]
[[no:Humanisme]]
[[no:Humanisme]]

2010年10月12日 (火) 03:22時点における版

ヒューマニズム: humanism)という概念は、歴史的な変遷を経て多義的に用いられている。

概説

ルネサンス期における「人文主義」においては、真理の根拠を、でなく理性的な人間の中にみいだそうとした。その延長上として「人間中心主義」と訳出する場合があるが、この「人間」とは西欧近代的な価値観に基づく『理性的』な人間であり、彼らが非理性的とみなすアジアアフリカの人間に対しては敬意が払われることはなかった[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。こうした点から、歴史的・哲学的にはいわゆる「人道主義」や「博愛主義」とは明確に区別され、むしろ理性中心主義・西欧中心主義に通じる概念である[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。

語源・歴史

フマニタス(羅:Humanitas)」という概念は、既に古代ローマ帝国の時代より存在しており、この頃においては、ローマ市民が学ぶべき教養として理解されていた。これが中世においては、大学で教授される自由学科(教養学科)へと受け継がれた。こうした古典の研究は人文学研究 (Studia humanitatis) と呼ばれ、その研究者は人文主義者(ユマニスト、ヒューマニスト)と呼ばれた。

14世紀イタリアのペトラルカ以降、古典古代(ギリシア・ローマ)への関心が高まるルネサンス期になると、スコラ学的なキリスト教倫理の論理体系に対して、中世以前のギリシア・ローマの文物、詩歌、哲学を愛好することを通じて、理性的な人間の中に倫理の源泉を見いだそうとする動きが生じた。この点で、神中心のカトリックに対する人間中心主義とも言われるが、論理体系・視座において新たな姿勢を打ち出しただけで、キリスト教そのものを否定したわけではないし、必ずしもカトリックとの対立を伴ったわけではなかった。古典を研究し、教養ある人士の生き方、生活様式が人文主義者(ユマニスト)の身上とされた。

人道主義・博愛主義

人道主義博愛主義を指してヒューマニズムと言う場合もあるが、英語では人道主義を「humanism」と区別して「humanitarianism」で表すこともある(必ずしも一般的ではない)。今日の日本ではむしろこの意味でヒューマニズムが用いられることが多いが、上記のように歴史的・哲学的文脈での人文主義者の主張は、戦争反対とか、弱者に優しくしようといった発想と直ちに重なるものではない。

「humanism」はむしろ「人間中心主義」と訳すのが実態に即している。[1]

出典

  1. ^ 「千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン」野村進 著 P98

関連項目