明日は日曜日そしてまた明後日も……

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明日は日曜日そしてまた明後日も……』(あしたはにちようびそしてまたあさっても)は、藤子不二雄による日本読切漫画作品。ブラックユーモア短編の1作であり、『白い童話シリーズ』4作目である。1971年COM』4月号(虫プロ商事)に掲載。2015年11月発売の『コロコロアニキ』第4号(小学館)に再録された[1]

物語[編集]

田宮坊一郎は東西大学国文学部を卒業し、大丸商事株式会社に就職した、気弱な太った青年である。初出社の日、母親はあれこれと世話を焼き、父親はその過保護を叱りつけたが、父親もまた坊一郎を人一倍心配していた。

どうにか会社の前にたどり着いた坊一郎だが、なかなか入ることができなかった。すると会社入口の守衛に怪しまれ、怒鳴られたため一目散に会社から逃げ出してしまった。

気が付けば時間は11時を過ぎていた。もう会社に行けないと思った坊一郎は、公園で母の手作り弁当を食べながら涙を流したのだった。そして帰ってくると、初出社に喜ぶ両親を前に本当のことは言い出せなかった。そして、次の日もまた会社に行こうとするが足が運べず、道中に大学の知り合いに出会い、働きぶりを見て去って行く。そして会社から坊一郎の母に会社へ出社していなかったことが知らされる。

病院に診察した結果、ふとしたきっかけで拒否反応を起こし、何をやってもだめになると知らされる。数年後両親は白髪になり、父が働いている中、坊一郎は部屋の中でうずくまっているまま一日、また一日と過ごすのであった。

解説[編集]

『白い童話』シリーズの第4作。坊一郎の不安な心境と過保護な両親、そして会社勤めの日常を続ける周囲が描き分けられ、坊一郎の不安が一層浮き彫りにされている。坊一郎は一度も出社できないまま、病院で「勤めにでることができない病気」と診断された。そして坊一郎は、二階の自室から一歩も出なくなってしまう。

作品発表時には「引きこもり」の概念は一般化しておらず、引きこもりの用語も使われていない。しかし、平成年間(1989年 - )に引きこもりが社会問題化すると、引きこもりを描いた先駆作品として脚光を浴びるようになった[2][3]

脚注[編集]

  1. ^ コロコロアニキで藤子不二雄A特集! マンガ家20名のトリビュートイラストも - 『コミックナタリー』、2015年11月14日。
  2. ^ 週刊少年「」』 フジテレビ721 船越英一郎の質問より
  3. ^ 「ニート」は心が弱いのか - 『琉球新報』(荒井良平)、2006年3月19日。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]