幻戯書房

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幻戯書房
正式名称 株式会社幻戯書房
現況 事業継続中
種類 株式会社
出版者記号 901998,86488
取次コード 2113
設立日 2002年2月7日
代表者 田尻 勉
本社郵便番号 〒101-0052
本社所在地 東京都千代田区神田小川町3-12
岩崎ビル2階
関係する人物 辺見じゅん
外部リンク http://www.genki-shobou.co.jp/
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幻戯書房(げんきしょぼう)は、本社を東京都千代田区におく、文芸書を中心とした日本出版社である。

概要[編集]

2002年2月7日歌人小説家辺見じゅん有限会社として設立した。社名は、辺見の父で角川書店の創業者である角川源義が自宅を、自分の名前の音読み「げんぎ」から「幻戯山房」と呼んでいたことに由来する。

辺見の弟の角川春樹が会長。2011年の辺見の死去後の代表は田尻勉。2012年10月1日より株式会社化した。

『ツェッペリン飛行船と黙想』事件[編集]

著者上林暁の孫大熊平城から編集著作権侵害等で訴えられた事案。幻戯書房は大熊が編集した事実を認めたが研究者であることを否定し「単なる“著作権者の代理人”に過ぎない」、「虚偽の証拠を提出した」、「大熊の編集はありふれていて創作性が皆無だ」とこき下ろした。大熊は創作性を証明したが、同社の他の主張が知的財産高等裁判所に認められて幻戯書房が勝訴した(第1事件、裁判長高部眞規子)。なお、同社は暁に対しても「過去の作家だから既発表作品を出版しても売れない」、「随筆「ランドセル」で大熊が素直な子であったという偽りを書いている」と貶める発言をした。

次いで暁の長女(著作権者代表)から訴えられた。かつて長女は高等学校で社会科を担当する傍ら、叔母德廣睦子を助けて半身不随の暁の介護をした。口述筆記と左手書きの難読原稿の判読を担ったことがあり、『ツェッペリン飛行船と黙想』の作品選択及び未発表原稿の校閲も行った。「大熊の被代理人であるから自分が編集著作権者である」というのが長女の主張であった。幻戯書房が暁の日記を無断で出版しようとしたときに止めたのも、自作関連作品を巻末に配置しようとしたときに止めたのも長女であると幻戯書房は第1事件で主張しており、真の決定権者は長女であると認めていた。

ところが同社は「編集したのは大熊ではなく自分たちだ」、「代理人の大熊に決定権がなかったのであるから被代理人の長女にもなかったはずだ」として主張を180度転換させた。このため長女から矛盾挙動であるとの指摘を受けた。反論できなかった同社は、暁日記を無断で出版しようとしたり、ゲラの目次の作成を怠ったり、暁の詩「ツエペリン飛行船と默想」を戦意高揚の詩と誤認したりしていた社員は長女よりも高度な判断力を持っていたと主張して、暁と長女を貶めた。同社の主張は矛盾していたが、一貫して暁とその遺族を貶めて、自身を偉く見せかける姿勢を知的財産高等裁判所は殊の外高く評価し、勝訴させた。その結果同社が第1事件で全面勝訴していれば獲得できなかったはずの編集著作権を最終的に獲得した(第2事件、裁判長鶴岡稔彦)。

創作せず著作物であることを否定していた者が著作者と認定されるのも珍しいが、編集素材に関する知識が乏しく、しかもその著者を貶めていた者が編集著作者と認められたのは史上初である。この事件によって幻戯書房が作家とその遺族に示す敬意が上辺だけのものであり、心の底では見下していることが明らかになった。

外部リンク[編集]