喉嚢炎

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喉嚢炎(こうのうえん、: inflammation of the guttural pouches)とは喉嚢における炎症性疾患であり、咽頭口リンパ節へ感染した細菌真菌から二次的に波及して発生する。喉嚢は耳管の軟骨部から形成される家畜ではウマに特有の構造。鼻漏嚥下障害呼吸困難鼻出血が認められ、出血多量で死亡する個体も認められる。血液所見は白血球の増加、血漿フィブリノーゲンの上昇が認められ、白血球分画はストレス反応性の様相を示すことがある。治療には全身的な抗菌薬の投与、排膿内頸動脈結紮などが行われる。耳下腺リンパ節の腫脹との鑑別が必要である。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 日本獣医内科学アカデミー編 『獣医内科学(大動物編)』 文永堂出版 2005年 ISBN 4830032006
  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『新獣医学辞典』 チクサン出版社 2008年 ISBN 978-4885006548