兌換ウォン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

兌換ウォン(だかんウォン)、ウエファワパックントンピョ(外貨と両替したお金の票・通称: パックントン)とは、かつて朝鮮民主主義人民共和国で発行されていた外貨兌換券 (FEC=Foreign Exchange Certificate) である。朝鮮貿易銀行が発行していた。

概要[編集]

同国では、外国人と自国民の接触を情報の漏洩を恐れて厳しく制限しており、自国民の営業する店に外国人が近づかないようにすることと、外国人旅行者から外貨を獲得すると共に流通を管理するために兌換券を導入していた。外国人は、同国へ旅行する際に同国内で買い物をするため兌換券に両替をしなければならず、元の通貨に再両替することも事実上不可能に近かったため、外貨獲得の手段としては効果があったと言われる。

兌換券の価値は自国通貨の人民ウォン朝鮮民主主義人民共和国中央銀行発行)と等価とされていたが、兌換券を持っていると外貨商店と呼ばれる、外貨ないしは兌換券を持っている者のみが商品を購入できる質の高い外国製品を販売する商店で買い物ができることから、兌換券は同国国民にとっては人気の高い紙幣となった。そのため闇両替が横行し、人民ウォンの4 - 80倍もの価値で取引されていたと言われる。

また、社会主義諸国の通貨と交換した赤みがかった紙幣と、資本主義諸国の通貨と交換した青みがかった紙幣の2種類が存在し、後者の方が人気が高かった。

兌換券の種類は1・5・10・50チョン、1・5・10・50ウォンの8種類で、人民ウォンでは硬貨になっていた補助通貨のチョンも、兌換券では紙幣であった。紙幣のデザインは、チョンは金額表示が違うのみでどれも同じ、ウォンはデザインは同じだが金額によって縦横の大きさが異なっていた。なお、デザインは補助通貨のものは幾何学模様であったが、ウォン単位のものは社会主義諸国からのものは世界各国から金日成に贈られた土産物を展示する施設である国際親善展覧館、資本主義諸国からのものは、千里馬が描かれていた。

2002年7月の経済政策の変更に伴い、外国人に対しては外貨を北朝鮮内でも使用させるようにしたため、兌換券は廃止された。外貨は当初は米ドルとされたが、現在はユーロが公式に認められている。ただし、在外朝鮮人との便宜を図る意味で、日本円人民元も流通可能な場所もある。

紙幣[編集]

資本主義国用兌換券
画像 金額 説明
表面 裏面 表面 裏面
50ウォン 千里馬像 額面
10ウォン
5ウォン
1ウォン
50チョン
10チョン
5チョン
1チョン
社会主義国用兌換券
画像 金額 説明
表面 裏面 表面 裏面
P-38a.jpg
P-38b.jpg
50ウォン 国際親善

展覧館

額面
P-37a.jpg
P-37b.jpg
10ウォン
P-36a.jpg
P-36b.jpg
5ウォン
P-35a.jpg
P-35b.jpg
1ウォン
P-34a.jpg
P-34b.jpg
50チョン
P-33a.jpg
P-33b.jpg
10チョン
P-32a.jpg
P-32b.jpg
5チョン
P-31a.jpg
P-31b.jpg
1チョン

関連項目[編集]