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仮面 (雑誌)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ぷろふいる』
『仮面』
ジャンル 探偵小説
刊行頻度 季刊 → 月刊
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
定価 4円(創刊号)、40円(最終号)
出版社 熊谷書房
ぷろふいる社
八千代書院
編集長 森本紫郎(九鬼紫郎
刊行期間 1946年7月 - 1948年8月(12冊)
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仮面』(かめん)は、1946年に刊行が開始された日本の探偵小説誌。1948年2月以前の雑誌名は『ぷろふいる』。

1933年から1937年まで刊行された第1次『ぷろふいる』の誌名を引き継ぎ、1946年7月に再刊第一号が刊行された。4か月に1冊ほどのペースで5冊刊行されたのち、1948年2月に『仮面』に改題し、以降はほぼ月刊のペースで7冊(本誌4冊、増刊3冊)刊行された。1948年8月の臨時増刊が最終号となった。なお、同時期を代表する探偵小説誌である『宝石』が創刊されたのは、第2次『ぷろふいる』刊行開始の3か月前の1946年4月である。

編集長は、第1次『ぷろふいる』で編集に携わった九鬼澹(後に九鬼紫郎に改名)が務めた[1]。第1次『ぷろふいる』の出資者だった熊谷晃一(本名・熊谷市郎)が出版活動を再開して復刊したとの記述もみられるが[2]、一方で、熊谷晃一はこの第2次『ぷろふいる』には関わっていないという証言がある[3]。1983年に行われたインタビューで熊谷は「戦争最中にね、わしゃこっちに逃げてきたけどその時分に金、あらしまへんやろ。ほんでもう権利ゆずったん。そやさかいもう『ぷろふいる』ゆう名前は私は使えまへんわ」と発言している[4]

九鬼澹のユーモア本格『豹介シリーズ』や、角田喜久雄海野十三の共有ペンネームである青鷺幽鬼(あおさぎ ゆうき)名義の短編小説などが掲載された。新人では、水上幻一郎をデビューさせている。

書誌情報

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  • 『ぷろふいる』第一号、熊谷書房、1946年7月5日
  • 『ぷろふいる』第二号、熊谷書房、1946年12月1日
  • 『ぷろふいる』第二巻 第一号、熊谷書房、1947年4月1日
  • 『ぷろふいる』第二巻 第二号、熊谷書房、1947年8月10日
  • 『ぷろふいる』第二巻 第三号、ぷろふいる社(神戸)、1947年12月10日
  • 『仮面』第三巻 第一号、ぷろふいる社(東京)、1948年2月1日
  • 『仮面』第三巻 第二号、ぷろふいる社(東京)、1948年3月20日
  • 『仮面』春の増刊、ぷろふいる社(東京)、1948年4月15日
  • 『仮面』第三巻 第三号、ぷろふいる社(東京)、1948年5月1日
  • 『仮面』第三巻 第四号、ぷろふいる社(東京)、1948年6月1日
  • 『仮面』夏の増刊、ぷろふいる社(東京)、1948年6月15日
  • 『仮面』臨時増刊、八千代書院、1948年8月1日

※出典:山前譲 編 『「ぷろふいる」「仮面」総目次』[5]

関連書籍

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以下の書籍はタイトルは『「黒猫」傑作選』だが、雑誌『黒猫』以外に、『トップ』、『ぷろふいる(仮面)』、『探偵よみもの』の掲載作も再録している。『ぷろふいる(仮面)』関連のものを示す。

  • ミステリー文学資料館編『甦る推理雑誌2 「黒猫」傑作選』(光文社文庫、2002年)
    • 小説再録
      • 九鬼澹「豹助、町を驚ろかす」(1946年7月)
      • 青鷺幽鬼(角田喜久雄)「能面殺人事件」(1947年4月)
      • 青鷺幽鬼(海野十三)「昇降機(エレベーター)殺人事件」(1947年8月)
      • 小熊二郎「湖畔の殺人」(1947年8月)
    • 随筆再録
    • その他
      • 山前譲「どこかモダンな雰囲気漂う「黒猫」」
      • 山前譲編「「ぷろふいる」「仮面」総目次」
      • 山前譲編「「ぷろふいる」「仮面」作者別作品リスト」

脚注

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  1. ^ 山前譲「どこかモダンな雰囲気漂う「黒猫」」p.10
  2. ^ 中島河太郎「「ぷろふいる」五年史」p.59、 山前譲「どこかモダンな雰囲気漂う「黒猫」」p.10参照
  3. ^ 芦辺拓「プロファイリング・ぷろふいる」p.419参照
  4. ^ 川島昭夫・横山茂雄監修/扉野良人構成「『ぷろふいる』五十年 熊谷市郎氏インタビュー」(『sumus[スムース]』第6号、2001年5月)
  5. ^ ミステリー文学資料館編『甦る推理雑誌2 「黒猫」傑作選』光文社文庫、2002年、ISBN 978-4334734091、475-480頁

参考文献

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  • 中島河太郎「「ぷろふいる」五年史」(『日本推理小説史』第三巻、東京創元社、1996年) - 初出:『幻影城』1975年6月号
  • 芦辺拓「プロファイリング・ぷろふいる」(ミステリー文学資料館編『幻の探偵雑誌1 「ぷろふいる」傑作選』光文社文庫、2000年)
  • 山前譲「どこかモダンな雰囲気漂う「黒猫」」(ミステリー文学資料館編『甦る推理雑誌2 「黒猫」傑作選』光文社文庫、2002年)
  • 山前譲編『探偵雑誌目次総覧』(日外アソシエーツ、2009年) - 『ぷろふいる(仮面)』の目次および雑誌の概要説明が掲載されている