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中垣俊之

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中垣俊之
生誕 愛知県豊田市
居住 日本の旗 日本
研究分野 数理生物学
(自身は「物理エソロジー」と称す。)
研究機関 北海道大学
出身校 北海道大学
主な受賞歴 イグノーベル賞
プロジェクト:人物伝
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中垣 俊之(なかがき としゆき)は、日本生物学者北海道大学電子科学研究所所長教授

経歴

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愛知県豊田市出身[1]愛知県立豊田西高等学校を経て[2]1987年北海道大学薬学部卒業、愛知県の製薬会社入社。愛知県立旭陵高等学校非常勤講師をしながら、大学院に通い、1997年名古屋大学人間情報学研究科博士課程修了、指導教官は上田哲男1997年から名古屋市守山区下志段味に新設された理化学研究所バイオミメティックコントロール研究センター制御系理論研究チーム博士研究員2000年から北海道大学電子科学研究所准教授、2010年から公立はこだて未来大学システム情報科学部教授、2013年から北海道大学電子科学研究所教授[1][3]2017年から北海道大学電子科学研究所所長[4]

研究

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粘菌の性質を利用して、迷路の最短ルートを得る例

薬学部時代に実験で使用した粘菌に魅せられたことをきっかけに[5]、いわゆる粘菌コンピュータの研究で知られる。粘菌に迷路問題を解決する能力があるとして2000年に発表された論文[6]が珍研究として2008年イグノーベル賞を認知科学部門として受賞した。

その後、複雑適応系の解決能力の一例として、粘菌が都市の鉄道網と同じ経路を再現したり、迂回路を準備するなど冗長化の能力があることを示した2010年の論文[7]がさらに珍研究とみなされ、同年のイグノーベル賞交通計画賞を再び受賞した。(中垣の論文は粘菌の能力に関するもので、交通計画賞の名称はあくまで揶揄である。)

著書

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  • 中垣俊之『粘菌 その驚くべき知性』PHP研究所、2010年4月。ISBN 978-4-569-77786-3 
  • 中垣俊之『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』文藝春秋、2014年10月。ISBN 978-4-166-60984-0 
  • 中垣俊之(文)斉藤 俊行(絵)『かしこい単細胞 粘菌』福音館書店、2015年9月。ISBN 978-4-834-08186-2 

脚注

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  1. ^ a b 活躍する会員たち NUAL People in Action名古屋大学
  2. ^ 平成 28 年度豊田西高校 SSH 事業イギリス海外研修愛知県立豊田西高等学校
  3. ^ 物理エソロジー研究室 メンバー”. 2020年10月9日閲覧。
  4. ^ 沿革・歴代所長電子研
  5. ^ 未踏の領野に挑む、知の開拓者たち vol.25”. 2020年10月9日閲覧。
  6. ^ Toshiyuki Nakagaki, Hiroyasu Yamada and A'gota To'th: “Maze-solving by an amoeboid organism” Nature Vol.407 (2000), 470
  7. ^ A. Tero, S. Takagi, T. Saigusa, K. Ito, D. P. Bebber, M. D. Fricker, K. Yumiki, R. Kobayashi and T. Nakagaki : “Rules for biologically-inspired adaptive network design”, Science, 327 : 439-442 (2010)
先代
西井準治
北海道大学電子科学研究所所長
2017年 - 2021年
次代
居城邦治