上條吉人

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上條 吉人(かみじょう よしと、1959年 - )は、日本の精神科医兼、救急医であり、『臨床中毒学』[1]を執筆した救急医療の専門家である。北里大学病院救命救急センター医局長、同大学医学部救命救急医学講座の特任教授や[2]北里大学メディカルセンターの救急科教授兼部長[3]を経て、現在は埼玉医科大学病院急患センター(ER)の診療副部長兼救急科教授[4]

経歴[編集]

長野県出身で、幼少期には生物に興味を示した[5]。その興味は次第に化学へと向かい[5]、1982年に東京工業大学理学部化学科を卒業する。しかし、母の死をきっかけに医科大学へ入り直し、1988年に東京医科歯科大学医学部を卒業する[5]。同大学の附属病院精神神経科で研修を経て、総合病院の神経科で働いた。

担当した患者が自殺を図った際に、救急室で何もできなかったことから救急医療の研修を望み、北里大学病院救命救急センターへと[2]。当初6か月の研修予定であったものが、心身両面への究明心が開花したことによって、同・医学部救命救急医学講座の一員となる[2]。2001年、北里大学における医学博士の論文の題は「ブラジキニン誘発性気管支収縮に対するニュートラルエンドペプチターゼ阻害薬の効果」[6]

化学精神医学の両方の知識が相乗効果を発揮し、急性中毒の臨床において新たに精神医学的な観点を加えた2009年の大著『臨床中毒学』[1]の執筆へとつながった[7]。センターへの所属は、北里大学の医学講座へ所属することでもあり、そこで特任教授も務める[2]

著書[編集]

  • 上條吉人 『イラスト&チャートでみる急性中毒診療ハンドブック』 相馬一亥(監修)、医学書院、2005年10月ISBN 978-4260004961
  • 上條吉人 『精神障害のある救急患者対応マニュアル:必須薬10と治療パターン40』 宮岡等(監修)、医学書院、2007年8月ISBN 978-4260004961
  • 上條吉人 『臨床中毒学』 相馬一亥(監修)、医学書院、2009年10月ISBN 978-4260008822 序文など
  • 上條吉人 『急性中毒診療レジデントマニュアル』 相馬一亥(監修)、医学書院〈レジデントマニュアルシリーズ〉、2012年8月、第2版。ISBN 978-4-260-01553-0
  • 上條吉人(編集) 『犯人は誰だ!急性中毒を推理・解決する : 症状から見極め診断・治療する、実践的ケーススタディ』 羊土社〈レジデントノート別冊. 救急・ERノート9〉、2013年7月ISBN 978-4758113496 (PDF)

脚注[編集]

  1. ^ a b 上條吉人 2009.
  2. ^ a b c d 教室スタッフ 上條吉人 (北里大学病院救急救命センター)
  3. ^ プロフィール | 世界一受けたい授業
  4. ^ 埼玉医科大学病院 急患センター(ER)
  5. ^ a b c 上條吉人 2009, p. 序.
  6. ^ 博士論文書誌データベースによる
  7. ^ 田勢長一郎、廣瀬保夫 臨床中毒学 書評

外部リンク[編集]