ルーシャン

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ルーシャンの網焼き

ルーシャン:乳扇 rǔshàn)は、中華人民共和国雲南省大理ペー族自治州に住むペー族(白族)が作る伝統的なカッテージチーズ大理市などでも販売されるが、製造は洱源県鄧川鎮を中心としたごく狭い地域でのみ行われる[1]ペー語ではyenx seinp (ユンセン)という。

製法[編集]

ウシまたはヤギヤクなどのを原料とし、パパイアホオズキスイバなどに由来する酸液を用いて凝固させる[2]ルービンと同様、300mlほどの酸液を鉄鍋に入れて45-50°Cに温め、同量の原料乳を加えて柄杓でゆっくり撹拌する[2]。数秒で凝固が始まるので、2本の竹箸で固体を取り出し、もう1本の竹箸に巻きつけながら伸ばしていく[2]。この状態で伸ばさずに水分を抜き、原料の段階で食塩を加えているとルービンになる[2]

さらに薄く、竹竿にらせん状に巻きつけて乾燥させ、板状になったものがルーシャンである[2]。晴天であれば乾燥は半日ほどで終了し、厚さ2mm、幅4-5cm、長さ30cmほどの形にされる[2]。5kgの原料乳からその10分の1にあたる0.5kgのルーシャンが得られ、良品は光沢のある黄白色を有し、曲げても折れない柔軟性がある[2]

利用[編集]

豆チやセサミ醤を塗って焼いたり、炙って油で揚げる、砂糖入りの牛乳で煮る、など様々な調理方法がある[3]。また、蒸して四角に切りソラマメアズキを包んだり、ハム野菜を挟んでサンドイッチのようにする事もある[3]ペー族三道茶中国語版と呼ばれるもてなし用の茶の内、2番目に出す甘い茶に入れたりする。

脚注[編集]

  1. ^ 小崎 他(2002: 254)
  2. ^ a b c d e f g 小崎 他(2002: 258)
  3. ^ a b 小崎 他(2002: 259)

参考文献[編集]

  • 小崎道雄、岡田早苗、小原直弘、汪立君「乳扇 (ルーシャン) 雲南中部のカテージチーズ」、『日本食品保蔵科学会誌』第28巻第5号、日本食品保蔵科学会、2002年、 253-260頁、 doi:10.5891/jafps.28.253

関連項目[編集]