ライセックバーン

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麓駅。左:水圧管
Schütter」停車場でのライセック・フニクラー(第1区間)

ライセックバーン: Reißeckbahn)、またはライセック鉄道(ライセックてつどう、: Reißeck Railway または Reisseck Railway)は、オーストリア共和国南部の小山脈であるライセック・グループ英語版にある、ケルンテン州メル川英語版渓谷から登る登山鉄道である。

登山鉄道は、ライセック・フニクラー(後述)およびライセック登山鉄道ナローゲージ鉄道)から成っている。

パイプと並んだ、1968年の旧鉄道

概要[編集]

ライセック鉄道は、標高719メートル (AA)英語版 のメル川渓谷にあるコルブニッツドイツ語版 (Kolbnitz) を起点とし、標高2,250メートル (AA) のベルクホテル・ライセック (Berghotel Reißeck) を終点とする、旅客サービスである。 路線の終端には、更に約2,400メートル (AA) の区間がある。 渓谷の反対側には、クロイツェック鉄道ドイツ語版(独: Kreuzeckbahn、英: Kreuzeck Railway)という別のフニクラーがある。 路線は、タウエルン=トゥーリスティック社 (Tauern-Touristik GmbH) によって運営されている。

当鉄道は元々、ライセック=クロイツェック (Reißeck-Kreuzeck) 発電所のダムおよび発電所へ、資材運搬を行うために建設されたものである。 様々な改良および拡張の後、その主な機能は、今日の旅客サービスへと提供されている。

フニクラーの第1区間

Schoberbodenでの建設工事中、2016年に当鉄道が閉鎖された。

ライセック=スタントザイルバーン[編集]

ライセック=スタントザイルバーン(独: Reißeck-Standseilbahn)、またはライセック・フニクラー(英: Reisseck Funicular)は、メーターゲージ英語版路線であり、3つの区間から成る総延長約3,500メートルの路線である。

当路線は、1,517メートルの高さを登っている。 最も高い駅は、標高2,236メートルのSchoberbodenのそばにある。 フニクラーの隣には、延長4,234.5メートルのパイプが通っており、メル川渓谷にあるGroßen Mühldorfer SeeKleinen Mühldorfer SeeHochalmseeおよびRadlseeの各湖からライセック=クロイツェック貯蔵貯水池へと水を運んでいる。

当路線の各区間では、その頂上駅から太さ40ミリメートルのケーブルによって引かれる、64座席の客車が作動している。 電気駆動式のケーブルドラムは、直径3.85メートルとなっている。 当路線の勾配は、25〜82パーセント間で変化している。

距離
km
標高
m
駅または
停車場
備考 位置
0.0 719 Zandlachドイツ語版 麓駅英語版 北緯46度52分48.17秒 東経13度18分58.43秒 / 北緯46.8800472度 東経13.3162306度 / 46.8800472; 13.3162306 (Talstation Zandlach)
1.185 1,270 Schütter 第1区間 - 第2区間間を接続 北緯46度53分18.42秒 東経13度19分7.42秒 / 北緯46.8884500度 東経13.3187278度 / 46.8884500; 13.3187278 (Schütter)
2.475 1,749 Trog 第2区間 - 第3区間間を接続 北緯46度53分49.86秒 東経13度19分27.85秒 / 北緯46.8971833度 東経13.3244028度 / 46.8971833; 13.3244028 (Trog)
3.650 2,236 Schoberboden 第3区間 - ライセック登山鉄道間を接続 北緯46度54分12.96秒 東経13度20分0.43秒 / 北緯46.9036000度 東経13.3334528度 / 46.9036000; 13.3334528 (Schoberboden)
区間 延長
km
高低差
m
平均
勾配
最大
勾配
Zandlach - Schütter 1.185 551 55 % 82 %
Schütter - Trog 1.290 479 51 % 74 %
Trog - Schoberboden 1.130 487 49 % 76 %

外部リンク[編集]