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ヤママユ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤママユ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目 Lepidoptera
: ヤママユガ科 Saturniidae
亜科 : ヤママユガ亜科 Saturniinae
: ヤママユ属 Antheraea
: ヤママユ A. yamamai
学名
Antheraea yamamai
Guérin-Méneville, 1861
和名
ヤママユ
英名
Japanese Oak Silkmoth
Japanese Silk Moth

ヤママユAntheraea yamamai)は、チョウ目ヤママユガ科に分類されるの一種である。ヤママユガ(山繭蛾)、テンサン(天蚕)ともいう。

日本在来の代表的な野蚕で、北海道から沖縄にかけて分布し、人里近くの広葉樹林に生息している。

概要

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ヤママユガ科のガの成虫は口が完全に退化しており、蛹化以降は一切の食餌を摂らずに幼虫時に蓄えた栄養だけで生きる。

前翅長は70 - 85mmとは厚く大きい。4枚の翅には、それぞれ1つずつ大きな黄茶色で目玉状の模様がある。幼虫ブナ科ナラクヌギコナラクリカシカシワミズナラなどの葉を食べる。年1回の発生で、出現期は8 - 9月頃。の状態で越冬する。[1]

幼虫は緑色で4回の脱皮を経過して熟蚕となり、鮮やかな緑色をした繭を作る。繭一粒から得られる糸は長さ約600 - 700m、1000粒で約250 - 300g程度の絹糸が採取される。この糸は「天蚕糸」と呼ばれる。

分類

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日本産は、以下の4亜種に区分される。

  • 北海道亜種 A. y. ussuriensis - 北海道に分布。
  • 原名亜種 A. y. yamamai - 本州から九州、屋久島まで分布。
  • 奄美亜種 A. y. yoshimotoi - 奄美大島に分布。食樹はスダジイ。[2]成虫は7月から現れる。
  • 沖縄亜種 A. y. yambaru - 沖縄島。従来、奄美大島産とともに奄美・沖縄亜種とされていたが、2020年に別亜種とされた。[3]

脚注

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  1. ^ 井上 寛(1982)ヤママユガ科. 日本産蛾類大図鑑I 講談社
  2. ^ 城本啓子(2007)ヤママユガ科ガ類の生態に関する研究.近畿大学大学院農学研究科博士論文
  3. ^ 岸田泰則(2020)沖縄島産ヤママユの新亜種.月刊むし592, 37

関連項目

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外部リンク

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