ヤコペッティの大残酷

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ヤコペッティの大残酷
Mondo candido
監督 グァルティエロ・ヤコペッティ
フランコ・E・プロスペリ
脚本 グァルティエロ・ヤコペッティ
クラウディオ・クァラントット
音楽 リズ・オルトラーニ
撮影 ジュゼッペ・ルッツォリーニ
配給 東和
公開 イタリアの旗 1975年2月21日
日本の旗 1975年4月26日
上映時間 109分
製作国 イタリアの旗 イタリア
言語 イタリア語
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ヤコペッティの大残酷』(ヤコペッティのだいざんこく、イタリア語原題:Mondo candido)は、1975年イタリア映画

解説[編集]

グァルティエロ・ヤコペッティが『残酷大陸』に続いて製作した完全劇映画の第2作で、ヴォルテールの『カンディード』をモチーフに描く。相変わらずの残酷キワモノ趣味に加え、エログロ要素をプラスさせているものの、作風は前作とはうって変わって幻想的であり、文明に対する絶望感を表現している。

物語[編集]

純朴な青年カンディードはウェストファリアで暮らしていた。ある日カンディードは城主の娘クネゴンダ姫と恋をする。とそのとき城は攻撃され、カンディードはクネゴンダ姫と生き別れ、クネゴンダ姫を求めて世界中を放浪する。カンディードは時空を越え現代の中東アイルランドなどで戦乱に巻き込まれ、またクネゴンダ姫は会う度に性的退廃の度を深めていく。アジアに流れ着いたカンディードはふと自分やクネゴンダ姫が老人になっていることに気づく。自分の過ごしてきた人生を省みて疑問を持ったカンディードは、庵の中の悟りに到達した人物に「人生は善でしょうか、悪でしょうか。」と質問する。悟りに到達した人物は「人生は善でも悪でもない。虱がたかって痒いから掻く。それだけのことだ。」と答える。とカンディードが遠くを見ると、若いときの自分自身が森の中で楽しく過ごしている幻影が見える。その幻影に向かって、カンディードは「そのまま森の中にいるんだ。」と叫ぶのであった。

キャスト[編集]

  • カンディード - クリストファー・ブラウン(吹き替え:神谷和夫
  • クネゴンダ姫 - ミシェル・ミラー
  • パングロス博士 - ジャック・エルラン
  • サッジオ - ステファン・ザカリアス
  • バロネ - ジャンフランコ・ダンジェロ
  • オルコ - サルバトーレ・バッカロ
  • リチャード・ドンフ
    • 吹き替え初回放映 - 1980年9月12日 テレビ朝日ウィークエンドシアター
    • DVD[注釈 1]化の際、上記のテレビ放映時の吹き替え音源を収録する為、2012年に一般から吹替録画音源の募集をかけたが、発見する事が出来ず、権利元も吹替音源を紛失しており収録は叶わなかった。

スタッフ[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2014年にスティングレイから発売。

出典[編集]

外部リンク[編集]