モクウラ

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King Kamehameha III's Royal Residential Complex
Hawaiʻi Register of Historic Places
モクウラの位置（ハワイ州内）
モクウラ
所在地Front and Shaw Streets, Maluʻulu o Lele and Kamehameha Iki Parks, Lahaina, Hawaii
座標北緯20度52分10秒 西経156度40分29秒 / 北緯20.86944度 西経156.67472度 / 20.86944; -156.67472座標: 北緯20度52分10秒 西経156度40分29秒 / 北緯20.86944度 西経156.67472度 / 20.86944; -156.67472
面積12.3エーカー (5.0 ha)
建設1837
NRHP登録番号97000408[1]
HRHP登録番号50-50-03-02967[4]
指定・解除日
NRHP指定日May 9, 1997
HRHP指定日May 9, 1997

モクウラ[5] (Mokuʻula) は、ハワイ・マウイ島のラハイナに所在した、モクヒニアと呼ばれる池の中にあった島である。5ヘクタールほどのこの小さな島は伝統的な聖地であり、14世紀以来マウイの首長たちが住んだ[5]。ハワイ王国の成立後、1837年から1845年にかけてカメハメハ3世が私邸を設けて居住した。

今日では池は埋め立てられ、マルウル・オ・レレ公園 (Maluʻulu o Lele Park) の一部となっている。1994年8月29日にハワイ州歴史登録財に、1997年5月9日にカメハメハ3世の王宮複合体 (King Kamehameha III's Royal Residential Complex) として国家歴史登録財に追加された[6]。

歴史[編集]

ロコ・オ・モクヒニア[編集]

モクウラは、モクヒニア (Mokuhinia) と呼ばれる6.9ヘクタールの湿地の中にあった。この湿地は湧水によって池を形成していた。

この池は、強力なトカゲ（モオ Moʻo）の女神であるキハワヒネ (Kihawahine) の住まいであると伝えられていた。神話によれば、マウイの首長ピイラニ（英語版）の娘である女首長カラアイヘアナ (Kalaʻaiheana) の生まれ変わりがモオであるという。

ハワイ人はモクヒニア内でタロイモ畑（ロイ loʻi）を作り、養魚池を設けた[7]（古代ハワイにおける魚の養殖については、Ancient Hawaiian aquaculture参照）。

在りし日のモクウラ[編集]

ワイネエ教会（現在のワイオラ教会）は、モクヒニアに隣接して建てられた[8]。

モクウラは、ハワイの人々からはピコ (piko) の名で呼ばれ、活力と権力の象徴的な中心であった[9] 。

人類学者のP・クリスティアン・クリーガー (P. Christiaan Klieger) は、以下のように述べている。「モクウラの堀に囲まれた宮殿は……「神聖な赤い霧」の地であった。太平洋捕鯨の騒々しく陽気な日々にもたらされた、休息と静けさのオアシスであった」[10]。

1837年から1845年にかけてカメハメハ3世が私邸を設けて居住した。ケオプオラニ（英語版）（カメハメハ1世の妃の一人）やナヒエナエナ王女（カメハメハ1世の娘）は、はじめモクウラの霊廟に葬られた[11]。1888年に彼女たちの遺体はワイネエ教会（現在のワイオラ教会）に隣接する墓地に移された[11]。

モクウラの消滅と復元の試み[編集]

モクヒニア（1910年撮影）
モクウラ復元プロジェクトの図

ハワイ王国の首都がラハイナからホノルルに移転すると、モクウラは荒廃した。池は蚊の繁殖地になったことを理由として1916年に埋め立てられた[11]。1918年の大統領令により、この土地はマルウル・オ・レレ公園に作り替えられた[2]。

1990年、非営利団体「モクウラの友」(The Friends of Mokuʻula) が設立され、聖地の復元に取り組んだ[12] 。1992年から1995年と、1999年に、ビショップ博物館とリテージ・サーベイズ (Heritage Surveys) の考古学者が遺跡を調査し、その特徴と境界を文書化した[13]。20世紀末以来、モクヒニアの湿地を再生してモクウラを復活させようとする（これとともに生態系も復元しようとする[2]）提案が行われている[11]。当地を管理しているのはマウイ郡であり[11]、湿地回復事業にはアメリカ陸軍工兵隊が協力する[11]。ただし遺跡保護と環境アセスメントなどをめぐって、協議は難航した[3]。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 元ファイルには撮影日時等のキャプションが付されておらず、英語版のトークページ（en:Talk:Mokuʻula）でも対話が成立していない。ただしニュース記事にこの石の写真が確認できる[2][3]。

出典[編集]

  1. ^ National Park Service (15 April 2008). "National Register Information System". National Register of Historic Places. National Park Service. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  2. ^ a b c “Mokuhinia Restoration at Moku’ula Focus of Meeting” (2012年5月26日). 2023年8月21日閲覧。
  3. ^ a b “Environmental Assessment Filed for Mokuhinia Restoration Project” (2013年8月13日). 2023年8月21日閲覧。
  4. ^ “Historic Register Counts”. Hawaii State Historic Preservation Division. State of Hawaii (2022年2月1日). 2022年2月19日閲覧。
  5. ^ a b “ワイオラ教会とモクウラ”. アロハプログラム. ハワイ州観光局 (2014年10月8日). 2023年8月20日閲覧。
  6. ^ “National Register of Historic Places registration form” (1997年). 2023年8月21日閲覧。
  7. ^ Schonwalter, Helen Anne (2007年2月22日). “Mokuʻula Reawakens”. Features (Maui Weekly). オリジナルの2008年10月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20081011153419/http://www.mauiweekly.com/features/story3698.aspx 2008年7月14日閲覧。 
  8. ^ “Wahi Pana: Mokuʻula, Hawaiʻi’s Capitol”. the umiverse (2020年12月9日). 2023年8月21日閲覧。
  9. ^ Becker, Nancy (1999年). “Mokuʻula A Native Hawaiian Sacred Site is Being Restored”. Preservation. Sacred Sites International Foundation. 2008年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月14日閲覧。
  10. ^ Klieger, P. Christiaan (2003年1月). “Mokuʻula: The King's Island”. Maui No Ka ʻOi i Magazine 6 (4). オリジナルの2011年6月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110610002146/http://www.mauimagazine.net/Maui-Magazine/Winter-2003/Mokuula-The-Kings-Island/ 2009年8月17日閲覧。 
  11. ^ a b c d e f “What should become of Moku‘ula?” (2012年10月4日). 2023年8月21日閲覧。
  12. ^ “Friends of Moku`ula”. www.mokuula.com. 2022年9月11日閲覧。
  13. ^ Klieger, P. Christiaan (1995). Moku‘ula History and Archaeological Excavations at the Private Palace of King Kamehameha III in Lahaina, Maui 

関連文献[編集]

外部リンク[編集]

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