ミヤコショウビン

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ミヤコショウビン
保全状況評価
絶滅環境省レッドリスト
Status jenv EX.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ブッポウソウ目 Coraciiformes
: カワセミ科 Alcedinidae
亜科 : ショウビン亜科 Halcyoninae
: ヤマショウビンHalcyon
: ミヤコショウビン H. miyakoensis
学名
Halcyon miyakoensis
Kuroda, 1919
和名
ミヤコショウビン
英名
Ryukyu Kingfisher

ミヤコショウビン(宮古翡翠・学名Halcyon miyakoensis )は、ブッポウソウ目カワセミ科に属する鳥類の1種。宮古島に生息していたが、絶滅したとされる。

形態[編集]

体色は頭から喉・腹にかけてが赤褐色、後頭部・背は暗緑色、翼上面と尾が藍色、脚が橙色。くちばしの色は不明。全長20cm。

絶滅の経緯[編集]

1887年に初めて標本が一体採集されたのみであり、それ以降一度も発見されていない。生態や習性についても、全く不明である。32年後の1919年にその標本を基に新種として記載された(黒田長礼による)。しかしその時も、そしてそれ以降もミヤコショウビンは発見されていない。

最後に確認されてから50年間報告されなければ絶滅とみなす慣習に従えば、最初の標本が採集されて半世紀後、1937年に絶滅が確認されたことになる。

絶滅原因として、人間の活動によるマングローブ林の消失が挙げられている。ただし、そもそも独立種として存在していなかったという説もある。

種としての地位に対する問題提議[編集]

アカハラショウビン

本種はたった一つの標本しかない幻の鳥類とされてきたが、種としての地位には疑問が持たれることがある[1]

残された模式標本は、の角質部が欠損しているため嘴部の色は不明だが、それ以外の体色はミクロネシアに分布するズアカショウビン Todiramphus cinnamomiusグアム産亜種・アカハラショウビン T. c. cinnamomia と(模式標本の脚はアカハラショウビンの黒に対して赤いという差異はあるものの)非常によく似ている。

また模式標本のラベルには『二月五日・田代安定氏採集 八重山産?』とあり、採集年は書かれていない上、宮古島産とは記述されていない。この標本が1887年に宮古島で採集されたという情報は、黒田による記載論文(1919年)の執筆の際に、採集者である田代安定への聞き取りによって得られたものである[1]。有能な植物学者だった田代は南洋諸島の人類学、植物学研究のため宮古島へ上陸した3年後にグアム島にも上陸しており、そこでも研究用に鳥類標本を入手したことは比較的容易に想像され、標本の照会の際にも手帳などの記録を確認したのではなく、日付と場所から当てはめただけなのではないかと考えられている[1]

なおIUCNでは上記の説を採用しており、本種の存在を認めていないためレッドリスト上での位置づけがない。

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c 所蔵名品から17 ミヤコショウビン”. 山階鳥類研究所. 2018年9月19日閲覧。

外部リンク[編集]