ミニットマン

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ミニットマンとは、アメリカ独立戦争当時の民兵。アメリカ独立戦争当時からの民兵組織で、その由来は、招集されたら1分(minute)で駆けつけるから、ミニットマンと呼ばれるようになった。

歴史[編集]

アメリカ独立戦争当時のアメリカ人男子は、狩猟によって食料を得るために、幼少期から射撃術を習得している者が多かった。彼らの使用するライフル銃は、入植当初こそドイツ製が主流を占めていたものの、次第にアメリカ大陸東部の森林地帯に適合するような改造が施されてゆき、戦争開始時には弾丸の種類こそ旧式の球状ではあったものの、その初速は731メートル/秒を超えるまでになった。また、狩猟に長けた者の多くはアメリカ先住民の持つ生活の知恵を借用し、衣類や道具類に関しても、軽量簡素で目立たないものを好んで利用した。以上の理由から、独立戦争当時のアメリカ民兵には、潜在的に狙撃手としての能力を備えた者が多数存在したものと思われる。

つまり、ミニットマンの主要な軍事行動は、単独、あるいは少数グループによる狙撃であった。これならば、正規の軍事訓練を受けていない者でも、狩猟経験さえあれば戦場に投入することが可能だった。ただし、当時の猟銃は装填に時間がかかったため、平地で自身の姿が敵兵に見える状況下での狙撃は自殺と同義だった。従って、ミニットマンが最も活躍した場所は東部諸州の森林地帯だった。森の地形を熟知した民間狙撃兵は、イギリス軍に多大な被害をもたらした。

極右団体「ミニットマン」[編集]

なお、1960年代にロバート・ボリバー・デピュー(Robert Bolivar DePugh)によって創立された極右団体がこの名前を名乗っているが、独立戦争の時の民兵組織とは無関係である。この団体は現在国境警備隊 (Federal Border Patrol) の補助的役割を担うと称しアメリカ=メキシコ国境を勝手に巡回しているが、警察(国境で隣接する各州警察、及び郡保安局)は活動を認めていないし、連邦捜査局は監視下においている。こういった組織の性格からいわゆるプア・ホワイトが多いと見られがちだが、近年は構成員に移民も増え始めている。“手続きに則って入国してくれるなら何ら問題はない、問題は不法越境者だ”と主張しているという(朝日新聞ルポ記事より)。

その他[編集]

ミサイルの「ミニットマン」および飲料の「ミニッツメイド」の名称の由来にもなっている。

関連項目[編集]