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ボビー・ジャスパー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボビー・ジャスパー
Bobby Jaspar
生誕 (1926-02-20) 1926年2月20日
ベルギーの旗 ベルギー リエージュ
死没 (1963-02-28) 1963年2月28日(37歳没)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク
ジャンル ジャズ
職業 ミュージシャン
担当楽器 フルートテナー・サクソフォーン
活動期間 1954年 - 1963年
レーベル プレスティッジ

ボビー・ジャスパーBobby Jaspar1926年2月20日 - 1963年2月28日[1]は、ベルギークール・ジャズおよびハード・バップサクソフォーン奏者、フルート奏者、作曲家。

略歴

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生い立ち

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ベルギーリエージュで生まれたジャスパーは、幼い頃からピアノクラリネットを習っていた[1]。その後、テナー・サクソフォーンフルートを始めている[1]

キャリア

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「バップ・ショッツ (Bop Shots)」バンドに参加して、彼はジャズの世界への第一歩を踏み出した。1950年、ジャスパーはパリへと移り、当時最高のミュージシャンたちと演奏し、レコーディングを行った。ここで彼は歌手のブロッサム・ディアリーと出会った[1]。2人は1954年に結婚したが、1957年に離婚した[2]

1956年、ジャスパーは、ジャズ界においてその評判が先行していたアメリカに赴き、運試しをするよう説得された。J・J・ジョンソンのクインテットや、ケニー・バレルマイルス・デイヴィスジョン・コルトレーン秋吉敏子ドナルド・バードらと共演し、レコーディングも行った[1]

1961年から1962年にかけて、ジャスパーは一連のコンサートと数多くの録音のため、1年間、ヨーロッパに戻った。同僚のベルギー人ギタリスト、ルネ・トーマとクインテットを結成し、成功を収めている[1]。いくつかのセッションは、アメリカのトランペッター、チェット・ベイカーとの強力なセクステットに拡大された。1962年に録音されたセッションのひとつが、『チェット・イズ・バック』としてレコード化された。

その死

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ボビー・ジャスパーは、1963年2月28日にニューヨークで心臓発作により37歳で亡くなった[1]

ディスコグラフィ

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リーダー・アルバム

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  • 『ボビー・ジャスパー&アンリ・ルノー・クインテット』 - Bobby Jaspar & Henri Renaud Quintet (1953年、Vogue) ※with アンリ・ルノー
  • 『ボビー・ジャスパー&ヒズ・モダン・ジャズVol.1』 - New Jazz Vol. 1 (1954年、Swing)
  • 『ボビー・ジャスパー&ヒズ・モダン・ジャズVol.2』 - New Jazz Vol. 2 (1955年、Swing)
  • 『リンコントル・ア・パリ』 - Rencontre A Paris (1955年、Swing) ※with ドン・レンデル
  • 『メモリー・オブ・ディック』 - Bobby Jaspar And His All Stars (1956年、EmArcy)
  • Flute Flight (1957年、Prestige) ※with ハービー・マン
  • 『フルート・スフレ』 - Flute Soufflé (1957年、Prestige) ※with ハービー・マン
  • 『ボビー・ジャスパー・ウィズ・ジョージ・ウォーリントン』 - Bobby Jaspar with George Wallington (1957年、Riverside) ※with ジョージ・ウォーリントン
  • 『ボビー・ジャスパー・クインテット』 - Bobby Jaspar Quintet (1957年、Columbia)
  • 『ライヴ・アット・ロニー・スコッツ 1962』 - Bobby Jaspar Quartet at Ronnie Scott's (1962年、Mole)
  • In Paris (1990年、DRG)
  • Phenil Isopropil Amine (1991年、Polygram)
  • Jazz in Paris Modern Jazz Au Club St Germain (2001年、Gitanes)
  • Bobby Jaspar With Friends (2004年、Fresh Sound) ※with マンデル・ロウルネ・トーマ
  • Clarinescapade (2007年、Fresh Sound)
  • Jeux De Cartes (2008年、Universal)
  • Complete Live at the Bohemia Recordings: J. J. Johnson Quintet feat. Bobby Jaspar (2009年、Fresh Sound)
  • 『リヴィジテッド』 - Revisited (2010年、Traditions Alive)
  • 『クラブ・サンジェルマンで』 - Modern Jazz Au Club (2010年、Universal)

参加アルバム

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チェット・ベイカー

  • 『アンド・ヒズ・クインテット・ウィズ・ボビー・ジャスパー』 - Chet Baker And His Quintet With Bobby Jaspar (1956年、Barclay)
  • 『チェット・イズ・バック』 - Chet Is Back! (1962年、RCA)

ケニー・バレル

  • 『ウィーヴァー・オブ・ドリームス』 - Weaver of Dreams (1961年、Columbia)

ドナルド・バード

  • 『バード・イン・パリ』 - Byrd in Paris (1958年、Brunswick)
  • 『パリの目抜き通りで〜バード・イン・パリ2』 - Parisian Thoroughfare (1958年、Brunswick)

ミルト・ジャクソン

  • 『バグズ&フルート』 - Bags & Flutes (1957年、Atlantic)

J・J・ジョンソン

  • 『J・イズ・フォー・ジャズ』 - J Is for Jazz (1956年、Columbia)
  • 『ダイアルJ.J.5』 - Dial J. J. 5 (1957年、Columbia)
  • 『リアリー・リヴィン』 - Really Livin' (1959年、Columbia)

ハンク・ジョーンズ

  • 『ハンク・ジョーンズ・カルテット』 - Hank Jones' Quartet (1956年、Savoy)

ウィントン・ケリー

  • 『ケリー・ブルー』 - Kelly Blue (1959年、Riverside)

プレスティッジ・オールスターズ

  • Interplay for 2 Trumpets and 2 Tenors (1957年、Prestige)

ジョニー・レア

  • 『オパス・デ・ジャズ Vol.2』 - Opus de Jazz 2 (1960年、Savoy)

脚注

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  1. ^ a b c d e f g Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. pp. 1269/70. ISBN 0-85112-939-0 
  2. ^ Blossom Dearie: Jazz songwriter, singer and pianist who worked with” (13 February 2009). 26 January 2020閲覧。

外部リンク

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