コンテンツにスキップ

ホウオウボク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホウオウボク
ホウオウボク
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
Status iucn3.1 LC.svg
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids /
真正バラ類I eurosids I
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : ジャケツイバラ亜科 Caesalpinioideae
: ホウオウボク属 Delonix
: ホウオウボク D. regia
学名
Delonix regia (Bojer ex Hook.) Raf.[2]
和名
ホウオウボク
英名
flamboyant[1]、flame tree[1]、gold mohar[1]、royal poinciana
ホウオウボクの開花(2024年5月 沖縄県石垣市)

ホウオウボク(鳳凰木、学名:Delonix regia )は、マメ科ジャケツイバラ亜科ホウオウボク属落葉高木。和名の鳳凰木は中国名に由来し、美しい花を鳳凰に見立てたもの[3][4]

特徴

[編集]

樹高は10–20メートル。樹冠は高さの1.5–2倍に広がり、樹形が傘形になる。樹皮に縦筋が入る。葉は細かい2回偶数羽状複葉で長さ20–40センチメートル、羽片は8–20対、小葉は長楕円形で20–30対つく。小葉は長さ0.8–1.5センチメートル。枝先近くに総状花序を頂生または葉腋に側生する。花は径10センチメートルほどの橙赤色で、ヘラ状の花弁5枚のうち1枚には白と黄色の斑点がある。黄花の品種もある。雄しべは10本。開花期は春〜秋で、最盛期の夏は樹全体が花で覆われ、燃え上がるような赤色になる。豆果は大きく細長い帯状で(刀状とも記される)長さ20–70×幅3.5–6センチメートル、硬い鞘は熟すと黒褐色になり、2つに裂開する。種子は細長く、横向きで莢に多数入っている[5][6][7][8][9][3][10][11][12][13][4][14]。染色体数2n=24, 28[8]

分布

[編集]

マダガスカル島原産[5][6][7][8][9][3][10][11][12][13][4][14][15]

利用

[編集]

観賞用として熱帯、亜熱帯地域に広く導入され、街路樹や公園樹などとして植えられている[9][3][12][13][14]。日本では1910年に沖縄県立国頭農学校(現在の北部農林高等学校)へ初めて導入され[7]、沖縄県内各地で街路樹や公園樹として利用される[8][16][12]ほか、那覇市の花木に制定されている[17][18]台湾でも1896年に種子が入れられ、台南市廈門市では市樹となっている。

石灰岩土壌を好む。樹形が大きく広がるので、広い場所に植栽する。剪定は自然樹形を崩さない程度に行う。移植は萌芽前の落葉時に行う[10]。繁殖は実生や挿し木による[10][11]

ホウオウボクは街路樹や公園樹に採用されているが、ホウオウボククチバの幼虫による葉の食害が問題となっている[19][16][14]

材は小型の家具用に、種子は食用にされる。樹液はアラビアゴムの代用、花は黄色染料の原料、樹皮を薬用にする[8]。南太平洋の島々では、種子をレイやネックレスの材料などに利用する[3]

脚注

[編集]
  1. 1 2 3 4 Rivers, M. (2014). Delonix regia. The IUCN Red List of Threatened Species 2014: e.T32947A2828337. doi:10.2305/IUCN.UK.2014-1.RLTS.T32947A2828337.en. Downloaded on 15 May 2018.
  2. 米倉浩司・梶田忠 (2003-). Delonix regia (Bojer ex Hook.) Raf. ホウオウボク”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2026年3月16日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 (根本 1997, p. 46)
  4. 1 2 3 (沖田原 2021, p. 211)
  5. 1 2 (池原 1979, p. 95)
  6. 1 2 (白井 1980, p. 145)
  7. 1 2 3 (天野 1982, p. 52)
  8. 1 2 3 4 5 (湯浅 & 前川 1987, p. 160)
  9. 1 2 3 (熱帯植物研究会 1996, p. 171)
  10. 1 2 3 4 (海洋博記念公園管理財団 1997, p. 69)
  11. 1 2 3 (屋比久 2006, p. 148)
  12. 1 2 3 4 (大川 & 林 2016, p. 114)
  13. 1 2 3 (日本インドア・グリーン協会 2020, p. 171)
  14. 1 2 3 4 (& 名嘉 2023, p. 295)
  15. Delonix regia (Bojer ex Hook.) Raf. (英語). Plants of the World Online. Kew Science. 2026年3月19日閲覧。
  16. 1 2 (伊藤 & 小泉 2003, pp. 4–5)
  17. (平良ほか 2009, p. 174)
  18. 市のシンボル・市歌・憲章|那覇市公式ホームページ”. 那覇市公式ホームページ. 2026年3月19日閲覧。
  19. ホウオウボククチバ(蛾の幼虫)の発生|那覇市公式ホームページ”. 那覇市公式ホームページ. 2026年3月19日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 池原直樹「ホウオウボク」『沖縄植物野外活用図鑑』 1巻《栽培植物と果樹》、新星図書出版、1979年。 
  • 白井祥平「ホウオウボク」『沖縄園芸植物大図鑑』 4巻《熱帯花木》、沖縄教育出版、那覇市、1980年。 
  • 天野鉄夫「ホウオウボク」『琉球列島有用樹木誌』琉球列島有用樹木誌刊行会、1982年。 
  • 湯浅浩史; 前川文夫「ホウオウボク」『マメ科資源植物便覧』(財)日本科学協会、1987年。ISBN 9784887162266 
  • 熱帯植物研究会 編「ホウオウボク」『熱帯植物要覧』(第4版)養賢堂、東京都文京区、1996年。ISBN 492439503X 
  • 根本智行 著「ホウオウボク」、岩槻邦男ら監修 編『朝日百科 植物の世界』 5巻、朝日新聞社、東京、1997年、46頁。ISBN 9784023800106 
  • 海洋博記念公園管理財団「ホウオウボク」『沖縄の都市緑化植物図鑑』新星出版、那覇市、1997年。ISBN 9784902193732 
  • 伊藤賢介; 小泉透「平成14年の九州地域の森林虫獣害発生状況」『九州の森と林業』第63号、独立行政法人森林総合研究所九州支所、4–5頁。ISSN 1346-5686https://www.ffpri.go.jp/kys/research/kankou/kysmr/documents/mr63.pdf 
  • 屋比久壮実「ホウオウボク」『花ごよみ 亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画、2006年。ISBN 4990191730 
  • 平良一男; 新里隆一; 仲村康和; 松田正則「県内市町村の花・木・花木、ホウオウボク」『沖縄 花めぐり』沖縄都市環境研究会、2009年。 
  • 大川智史; 林将之「ホウオウボク」『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄~八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024 
  • 日本インドア・グリーン協会「ホウオウボク」『熱帯植物図鑑』誠文堂新光社、東京都文京区、2020年。ISBN 9784416918852 
  • 沖田原耕作「ホウオウボク」『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832 
  • 林将之; 名嘉初美「ホウオウボク」『沖縄の身近な植物図鑑』(第2版)ボーダーインク、2023年。ISBN 9784899824350 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]