プルトニウム241

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プルトニウム241
概要
名称、記号 プルトニウム241,241Pu
中性子 147
陽子 94
核種情報
天然存在比 0 (人工同位体)
半減期 14年
崩壊生成物 241Am
β− 0.0208 [1] MeV
Sasahara.svg
アクチノイドと、その核分裂生成物
崩壊系列 半減期(年) 核分裂収率
4n 4n+1 4n+2 4n+3 >7% >5% >1% >0.1%
244Cm 241Pu 250Cf 243Cm 10~30 137Cs 90Sr 85Kr
232U 238Pu 60~90 151Sm
249Cf 242Am 100~400
241Am 251Cf 400~900
240Pu 229Th 246Cm 243Am 5~7千
245Cm 250Cm 239Pu 8千~3万
233U 230Th 231Pa 3万~16万
234U 20~30万 99Tc 126Sn 79Se
248Cm 242Pu 30~40万 この7核種が長寿命核分裂生成物
237Np 1~2百万 93Zr 135Cs
236U 247Cm 6百万~3千万 107Pd 129I
244Pu 8千万
232Th 238U 235U 7~140億
太字の核種は核分裂性 太字の核種は中性子毒

プルトニウム241241Pu)はプルトニウムの同位体で、プルトニウム240240Pu)が中性子を捕獲することにより生じる。241Puは240Puと異なり核分裂性で、 中性子吸収断面積239Puより3割ほど大きい。中性子を吸収すると約73%の確率で核分裂を起こし、起こさなかった場合はプルトニウム242(242Pu)になる。一般に、中性子数が奇数の同位体に中性子を照射した場合には核分裂と中性子捕獲の両方が起きるが、中性子数が偶数の同位体では核分裂は起こらず中性子を吸収するだけのことが多い。

アメリシウムへの壊変[編集]

241Puの半減期は14年であることから、1年間に約5%がアメリシウム241(241Am)に壊変する。241Amは半減期432年のアルファ線源で、熱中性子の照射では核分裂を起こさない。使用済み核燃料を再処理する前の保管期間が長くなるとより多くの241が生成するため、数百年から数千年に渡って核廃棄物に含まれる放射能のうち大きな割合を占め続けることになる。

アメリシウムはプルトニウムやネプツニウム、ウランより原子価および電気陰性度が低い。このため、再処理の際にはランタノイドストロンチウムセシウムバリウムイットリウムといったアルカリ金属の分画に抽出され、特別な処理を行わない限り核燃料としてリサイクルされることはない。

熱中性子炉では、 241Amは中性子を吸収してアメリシウム242となり、約80%は速やかにベータ崩壊してキュリウム242(242Cm)、17.3%は電子捕獲により242Puとなる。242Cmと242Puはいずれも中性子捕獲も核分裂も起こさないが、242Cmは半減期160日でアルファ崩壊して238Puとなり、さらに中性子を捕獲すれば239Puとなり核分裂を起こす。すなわち、241Amが核分裂性同位体になるためには中性子を2つ吸収する必要がある。

参考文献[編集]

  1. ^ [http://www.nucleide.org/DDEP_WG/Nuclides/Pu-241_tables.pdf Table de Radionucleides Pu-241, Laboratoire National Henri Becquerel]