ウラン系列

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ウラン系列(うらんけいれつ、: Uranium series)もしくはラジウム系列(らじうむけいれつ、: Radium series)は、ウラン238から206までの崩壊過程のことである。nを整数とすると4n+2で表すことができるので4n+2系列ともいう。

この系列では、起点となるウラン238と最終核種である鉛206を除くと、ウラン234・トリウム230・ラジウム226の半減期が比較的長い。このため、ウラン238の崩壊によって供給される娘核種の中で、これら3種が自然界では僅かながら確認できる放射性同位体となる。

崩壊系列表[編集]

ウラン崩壊系列(ラジウム系列)


  核種 同位体 崩壊形式 確率 娘核種 半減期 歴史的名称
1 ウラン238 238U α 100% 234Th 4.468×109 (特に)ウラン
2 トリウム234 234Th β- 100% 234mPa 24.10 ウランX1 (UX1)
3 プロトアクチニウム234m 234mPa β-
IT
99.84%
0.16%
234U
234Pa
1.17 ウランX2 (UX2)
3' プロトアクチニウム234 234Pa β- 100% 234U 6.7 時間 ウランZ (UZ)
4 ウラン234 234U α 100% 230Th 2.455×105 ウラン2 (UII)
5 トリウム230 230Th α 100% 226Ra 7.538×104 イオニウム (Io)
6 ラジウム226 226Ra α 100% 222Rn 1600 年 (特に)ラジウム
7 ラドン222 222Rn α 100% 218Po 3.824 日 (特に)ラドン
8 ポロニウム218 218Po α 99.98%
0.02%
214Pb
218At
3.1 分 ラジウムA (RaA)
9 鉛214 214Pb β- 100% 214Bi 26.8 分 ラジウムB (RaB)
9-1 アスタチン218 218At α
β-
99.9%
0.1%
214Bi
218Rn
1.6
10 ビスマス214 214Bi α
β-
0.021%
99.979%
210Tl
214Po
19.9 分 ラジウムC (RaC)
10-1 ラドン218 218Rn α 100% 214Po 3.5×10-2
11 ポロニウム214 214Po α 100% 210Pb 1.643×10-4 ラジウムC' (RaC')
11-1 タリウム210 210Tl β- 100% 210Pb 1.3 分 ラジウムC" (RaC")
12 鉛210 210Pb α
β-
1.0%
99%
206Hg
210Bi
22.3 年 ラジウムD (RaD)
13 ビスマス210 210Bi α
β-
1.0%
99%
206Tl
210Po
5.013 日 ラジウムE (RaE)
13-1 水銀206 206Hg β- 100% 206Tl 8.15 分 ラジウムE' (RaE')
14 ポロニウム210 210Po α 100% 206Pb 138.76 日 ラジウムF (RaF)
14-1 タリウム206 206Tl β- 100% 206Pb 4.199 分 ラジウムE" (RaE")
15 鉛206 206Pb       安定 ラジウムG (RaG)

参考文献[編集]

安斎育郎 『放射線と放射能』 ナツメ社 2007.2.14 ISBN 978-4-8163-4255-4

関連項目[編集]