ブラックバック
ブラックバック | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ブラックバック(オス) Antilope cervicapra
ブラックバック(メス) Antilope cervicapra
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保全状況評価[1][2][3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Antilope cervicapra (Linnaeus, 1758)[3][4][5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Capra cervicapra Linnaeus, 1758[4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ブラックバック[6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Blackbuck[3][4][5][6] |
ブラックバック (Antilope cervicapra) は、哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)ウシ科ブラックバック属(アンテロープ属)に分類される偶蹄類。本種のみでブラックバック属を構成する。インドカモシカとも呼ばれる。
分布
[編集]インド、ネパール[3][4]。パキスタン、バングラデシュでは絶滅[3][4]。アメリカ合衆国(テキサス州)とアルゼンチンに移入[3][4]。
形態
[編集]頭胴長(体長)100 - 150センチメートル[5][6]。尾長10 - 18センチメートル[6]。体高60 - 85センチメートル[5][6]。体重25 - 50キログラム[6]。眼や鼻・口の周囲・腹面や四肢内側は白い[5][6]。頸部背面や、四肢背面は褐色[6]。
脳頭蓋(眼窩より後方の頭骨)が、顔面頭蓋(眼窩後端より前の部分)の1/3と短い[5]。鼻孔の周囲は体毛で被われる(鼻鏡がない)[6]。下顎の臼歯は左右に3本ずつあるが、第2臼歯が極めて小型[5]。眼下部(眼下腺)や後肢内側基部(鼠蹊腺)に臭腺があり、特に眼下腺は発達する[5][6]。
オスの成獣は、体色が暗褐色や黒[5]。幼獣やメスの成獣は、体色が淡褐色[5]。オスにのみ、栓抜き状に捻れた長い角がある[5]。捻じれの数は5回で、角の表面には多くの節がある[6]。角長60 - 76センチメートル[5]。乳頭の数は2個[5][6]。
分類
[編集]以下の亜種の分類は。Grubb(2005)に従う[4]。
- Antilope cervicapra cervicapra (Linnaeus, 1758)
- Antilope cervicapra rajputanae Zukowsky, 1927
生態
[編集]草原、有刺植物からなる藪地、開けた林地などに生息する[3]。昼行性[6]。10 - 50頭のメスや幼獣からなる群れを形成し生活する[6]。若いオスのみでも群れを形成する[6]。危険を感じると高く跳躍し、走って逃げる[6]。時速80キロメートルの速度で1.5キロメートルの距離を走行することができる[6]。
繁殖様式は胎生。オスは繁殖期になると20 - 100ヘクタールの縄張りを形成し、縄張り内にハレムを形成し交尾する[6]。妊娠期間は6か月[6]。1 - 2頭の幼獣を産む[6]。オスは生後3年、メスは生後1年半で性成熟する[6]。寿命は12 - 18年で、飼育下では21年以上の長期生存例もある[6]。
人間との関係
[編集]インドでは長く鋭く直線的な角から、マドゥやシンガータと呼ばれる武器を作った。
生息数や分布域は特に20世紀に激減したものの、推移は不明だが生息数は多いと考えられていること・保護区などでは増加していることから2017年の時点で種としての絶滅のおそれは低いと考えられている。農地開発による生息地の破壊や、違法な狩猟による影響が懸念されている[3]。一方で森林が開発されたことで、本種が好む開けた環境が増えているといった面もある[3]。1975年のワシントン条約発効時から、ネパールの個体群がワシントン条約附属書IIIに掲載されている[2]。インドでの19世紀における生息数は約4,000,000頭、1947年における生息数は約80,000頭、1964年における生息数は約8,000頭と推定されている[6]。
出典
[編集]- ^ Appendices I, II and III (valid from 26 November 2019)<https://cites.org/eng> (downroad 07/29/2020)
- ^ a b UNEP (2020). Antilope cervicapra. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (downroad 07/29/2020)
- ^ a b c d e f g h i j IUCN SSC Antelope Specialist Group. 2017. Antilope cervicapra. The IUCN Red List of Threatened Species 2017: e.T1681A50181949. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2017-2.RLTS.T1681A50181949.en. Downloaded on 29 July 2020.
- ^ a b c d e f g h Peter Grubb, "Order Artiodactyla,". Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 637-722.
- ^ a b c d e f g h i j k l m 今泉吉典 「ブラックバック亜科の分類」『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1988年、60-85頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 小原秀雄 「ブラックバック」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、156-157頁。