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数学においてフェンシェルの双対性定理(フェンシェルのそうついせいていり、英: Fenchel's duality theorem)は、ウェルナー・フェンシェル(英語版)の名にちなむ、凸函数の理論における一結果である。
ƒ を Rn 上の真凸函数とし、g を Rn を真凹函数とする。このとき、正則性の条件が満たされるなら、
![{\displaystyle \min _{x}(f(x)-g(x))=\max _{p}(g_{\star }(p)-f^{\star }(p))\,}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/1f9e33f9b2f616744820fc5061794c5277b99d3e)
が成り立つ。ここで ƒ * は ƒ の凸共役(フェンシェル=ルジャンドル変換とも呼ばれる)であり、g * は g の凹共役である。すなわち、次が成り立つ。
![{\displaystyle f^{\star }\left(x^{*}\right):=\sup \left\{\left.\left\langle x^{*},x\right\rangle -f\left(x\right)\right|x\in \mathbb {R} ^{n}\right\}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/13a08b6e9818387e404e9040e8407dccb1b08e4d)
![{\displaystyle g_{\star }\left(x^{*}\right):=\inf \left\{\left.\left\langle x^{*},x\right\rangle -g\left(x\right)\right|x\in \mathbb {R} ^{n}\right\}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/34c6a61f4f909c810d64c5a0b32d8fe4af85efcf)
数学的定理[編集]
X と Y をバナッハ空間とし、
と
を凸函数とし、
を有界線型作用素とする。このとき、フェンシェルの問題とは
![{\displaystyle p^{*}=\inf _{x\in X}\{f(x)+g(Ax)\}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/da4a903383327c76927791e8ce3b3bcc747ac46f)
![{\displaystyle d^{*}=\sup _{y^{*}\in Y^{*}}\{-f^{*}(A^{*}y^{*})-g^{*}(-y^{*})\}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/a4d18d6fd5d9f0128c3af7375ba7737e5c31eb84)
が弱双対性を満たす、すなわち
が成立することを言う。ここで
はそれぞれ f,g の凸共役であり、
は共役作用素であることに注意されたい。この双対問題に対する摂動函数は
で与えられる。
f,g および A は次のいずれかを満たす。
- f と g は下半連続で、
。ここで
は代数的内部であり、
はある函数 h に対する集合
である。
。ここで
は函数が連続であるような点である。
このとき強双対性が成立する。すなわち
となる。
であるなら、順序集合が達成される[1]。
- ^ Borwein, Jonathan; Zhu, Qiji (2005). Techniques of Variational Analysis. Springer. pp. 135–137. ISBN 978-1-4419-2026-3
参考文献[編集]
関連項目[編集]