ファシリティドッグ

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ファシリティドッグ/ファシリティードッグ: facility dogs)は、セラピードッグの一種で、アニマルセラピー(動物介在療法)の高度に専門的なトレーニングを受けたアニマルコンパニオンとして、それを必要とする施設病院など)に常駐(常勤)するタイプのセラピードッグをいう。

狭義のセラピードッグが、勤務地を一箇所に固定することなく移動するのに対し、ファシリティドッグは、加齢・病気・怪我などによって引退するまでの間、固定された一箇所で勤務する[1]。また、狭義のセラピードッグとファシリティドッグでは、前者に比して後者はより高度な能力と厳格な資格を要し[1]、それによって狭義のセラピードッグには許されない「治療計画への介入」が重要な役割の一つとなっている。具体的には、麻酔が効くまで付き添うことで麻酔薬の使用量を減らすことができる、注射点滴を嫌がる子供がそれを受け入れるようになる、など。ハンドラー(セラピーアニマルの指導役)も、臨床経験5年以上の医療従事者(看護師臨床心理士)であることが条件となっており、狭義のセラピードッグにつくハンドラーには無い専門的能力と資格を要する。加えて、勤務地の近くにファシリティドッグと共に居住する必要がある。

概要[編集]

日本での導入実態は、2病院3頭に留まる。日中の病院に常駐し、子供たちの手術室への移動に同行したり、添い寝をしたりする[2]

歴史[編集]

日本では、2010年(平成22年)1月に静岡県立こども病院に導入されたのが初である[2][3][4][5]

ベイリー[編集]

オーストラリア生まれ。生後6か月から2歳までの間、米国ハワイ州で専門的トレーニングを受けた。

費用[編集]

1頭のファシリティドッグを病院に導入するためには、かなりの費用が必要となる。初年度は約1200万円(初期費用〈譲渡料と訓練・育成費〉、ハンドラーの人件費、餌代と衛生管理も含めた健康管理費など)、その後は年間約900万円(初期費用以外の諸経費)。─ NPO法人シャイン・オン・キッズ Q&A。

年表[編集]

  • 6月某日 - 「ベイリー」が「名誉ファシリティドッグ」の称号を受ける。
  • 10月16日 - 「ベイリー」が引退。以後は、無理の無い範囲で、病院の図書館などで患者らを癒やすボランティア犬として余生を送る。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c ファシリティドッグについて (PDF)”. 公式ウェブサイト. 神奈川県立こども医療センター. 2018年10月1日閲覧。
  2. ^ a b 静岡県庁 健康福祉部医療健康局 医療政策課 (2018年2月22日更新). “健康福祉部長からファシリティドッグに対し感謝状を贈呈しました。”. 公式ウェブサイト. 静岡県. 2019年5月1日閲覧。
  3. ^ ファシリティドッグ”. 公式ウェブサイト. 静岡県立こども病院 (2015年3月26日更新). 2019年5月1日閲覧。
  4. ^ “ファシリティドッグ 求む!新たな「指導役」 静岡県立こども病院”. アットエース (静岡新聞社). (2016年). http://www.at-s.com/news/article/health/shizuoka/47364.html 2016年11月17日閲覧。 
  5. ^ a b c “「ベイリー」年内引退 国内初ファシリティドッグ、静岡が初任地”. アットエース (静岡新聞社). (2018年7月20日). http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/517517.html 2019年5月1日閲覧。 
  6. ^ a b c d “神奈川県 病気の子に寄り添う ファシリティードッグ着任”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2017年9月14日). https://mainichi.jp/articles/20170914/k00/00e/040/303000c 2019年5月1日閲覧。 
  7. ^ a b 小林辰也(編集部) (2017年10月18日). “ファシリティドッグ「アニー」着任式に行ってきました!”. 公式ウェブサイト. 株式会社ディライトクリエイション. 2019年5月1日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]