ビセイインコ

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ビセイインコ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: オウム目 Psittaciformes
: インコ科 Psittacidae
: Psephotus
: ビセイインコ
P. haematonotus
学名
Psephotus haematonotus
(Gould, 1838)
和名
ビセイインコ
英名
Red-rumped Parrot

ビセイインコ (学名:Psephotus haematonotus)は、オウム目インコ科に分類される鳥類の一種。

分布[編集]

オーストラリア固有種南オーストラリア州東部からクイーンズランド州の南部にかけて生息している。生息域内では水辺の近くの、疎林に生息しているが、開発に上手く適応し、都市部の公園、農地、住宅街でも見られる。

形態[編集]

オス(後ろ)とメス(手前)

全長26~28cmの中型のインコ。

オスは全身がほぼ緑色で腰部が赤く、英名はこの色彩に由来する。腹部は黄色から黄緑色。くちばしは黒色。尾羽は青みがかった緑色で、下尾筒は白色。メスはオスに比べ全体にややくすんだオリーブ色で、腰が緑色、下尾筒はオスと同じく白色である。最大の特徴は和名の由来ともなったその鳴き声であり、オスはインコ科の鳥には珍しく非常に美しい声で鳴く。ペットとしても飼われ、飼育下ではさまざまな色彩変異が品種として作出されている。

分類[編集]

2亜種が確認されている。

  • P. h. haematonotus:基亜種。クイーンズランド南東部、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州東部にかけて生息している。
  • P. h. caeruleus:南オーストラリア州とクイーンズランド州の境の砂漠地帯にかけて生息してる亜種。色が基亜種よりも淡く、メスはより灰色みが強い。

生態[編集]

ペアや群れになり、地上で採食する。また、花が咲いている樹上で採食することもある。餌はイネ科などの草本植物の種が中心であるが、果実類や柔らかい葉なども食べる。種を消化するために、砂を食べ、砂嚢の中で種をすりつぶして消化している[1]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ Egerton, L. ed. 2005. Encyclopedia of Australian wildlife. Reader's Digest ISBN 9780864491183
  • Michael Morcombe,Field Guide to Australian Birds, Steve Panish Publishing, 2004, ISBN 9781740215596
  • Egerton, L. ed. 2005. Encyclopedia of Australian wildlife. Reader's Digest ISBN 9780864491183