バストネサイト

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バストネス石
バストネス石
ブルンジのバストネス石
分類 炭酸塩鉱物
化学式 (Ce,La,Y)CO3F
結晶系 六方晶系
へき開 不明瞭
断口 でこぼこ
モース硬度 4 - 5
光沢 ガラス質、すべすべ
条痕 白色
比重 4.95 - 5.0
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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バストネサイト (bastnäsite) あるいはバストネス石[1]は、炭酸塩鉱物であり、フッ化鉱物である。スウェーデンヴェストマンランド地方にあるバストネス鉱山 (Bastnäs) で発見され、同地にちなんで命名された。

フッ素が卓越した組成式 (Ce, La)CO3F のセリウムバストネス石 (bastnäsite-(Ce))、組成式 (La, Ce)CO3F のランタンバストネス石 (bastnäsite-(La))、組成式 NdCO3F のネオジムバストネス石 (bastnäsite-(Nd))、組成式 (Y, Ce)CO3F のイットリウムバストネス石 (bastnäsite-(Y)) の4種類が記載されている。さらにバストネス石グループとして、水酸基が卓越した水酸バストネス石(セリウム、ランタン、ネオジムの3種)、そしてトリウムカルシウム、水分子を含むトリウムバストネス石(Thorbastnäsite, ThCa(CO3)2F2 · 3H2O)の4種[2]が記載されている。産出するバストネス石のほとんどはセリウムバストネス石であり、セリウムはこの類の鉱物の中では、最も豊富に存在する希土類元素である。実際、セリウムはバストネス産の本鉱から発見されている。

バストネス石とリン酸塩鉱物モナズ石は最大の希土類元素の源である。

バストネス石は花崗岩閃長岩ペグマタイトカーボナタイトプロピライトなどに存在する[3][4][5][6]

バストネス石は炭酸塩であるが、希塩酸には溶けず熱濃塩酸に溶けるのが特徴。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 文部省編『学術用語集 原子力工学編』日本原子力学会、1978年。ISBN 978-4-339-06573-2 
  2. ^ Bastnäsite Group, mindat.org
  3. ^ http://rruff.geo.arizona.edu/doclib/hom/bastnasitece.pdf (PDF) Handbook of mineralogy
  4. ^ http://webmineral.com/data/Bastnasite-(Ce).shtml Webmineral
  5. ^ http://www.mindat.org/min-560.html Mindat
  6. ^ BASTNASITE (Cerium Lanthanum Yttrium Carbonate Fluoride)”. Amethyst Galleries' Mineral Gallery. 2007年11月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年11月22日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]